李組の“粘り”で腹の中にあるものを出し合い描かれた『流浪の月』メイキング写真が到着

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李組の“粘り”で腹の中にあるものを出し合い描かれた『流浪の月』メイキング写真が到着

『怒り』(16)などで知られる李相日監督が、広瀬すずと松坂桃李をW主演に迎えて描く映画『流浪の月』(5月13日公開)。公開を今週に控えた同作より、メイキング写真が到着した。

【写真を見る】キャストを囲む、美しいロケーションにも注目!
【写真を見る】キャストを囲む、美しいロケーションにも注目![c]2022「流浪の月」製作委員会

2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうのベストセラー小説を映画化した本作。10歳の時に誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった家内更紗を広瀬、その事件の“加害者”とされた当時19歳の佐伯文を松坂が演じるほか、事件から15年経った現在の更紗の恋人の亮に横浜流星、文に寄り添う看護師の谷あゆみに多部未華子、そして趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明らが共演する。

このたび解禁となったのは、5点のメイキング写真。広瀬と松坂は「(李監督は)準備のための環境や時間を用意してくれ待ってくれる」とそろって語っており、その言葉の通り李組の”粘り”をうかがい知ることができる写真となっている。また、長野県を中心としたロケーションの美しさも見どころの一つ。大町市にある青木湖で撮影したシーンは、俳優、スタッフが一丸となって天気、気温、時間と闘いながら3日間で撮り切ったという劇中有数の渾身の場面だが、写真からもその緊張と集中が伝わってくる。

ほかにも、広瀬は映画では描かれない文と再会するまでの15年をつかむため、文と出会った公園や文のアパート、さらには事件後預けられた児童養護施設などを見学。現在の恋人、亮を演じる横浜と恋人どうしの関係性を築き上げるためにも非常に多くの時間とアイデアを与えられ、「役者どうしの関係性が、本当に人として情を持ち合える関係性に近づくまでに必要な時間を設けてくれた」と振り返っている。

そして松坂も、「カフェを営む文を思いながらひたすらコーヒーを淹れる練習をしたり、幼い更紗と過ごした撮影用のアパートの部屋で寝泊まりしたり、離れ離れの15年を想像して日記を書いてみたりした。俳優が役作りのためにこうやりたい、考えたいと言えば、すべて実践させてくれた」と振り返り、「俳優を信じて、答えが見つかるまで待っていてくれる。だから安心して手探りで歩いてゆけた」と話す。


美しい景色をバックに、キャストとスタッフが二人三脚で作り上げた本作。稀有な関係でつながった2人と周囲の人々の姿を見届けたい。

文/サンクレイオ翼

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