シスとの戦いに弟子アナキン・スカイウォーカーとの確執…“ジェダイ・マスター”オビ=ワン・ケノービの軌跡をプレイバック!
無茶ばかりの弟子を父親や兄のように導く温かい視線とクローン戦争の始まり
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(02)は、前作から10年後が舞台。オビ=ワンはその後のトレードマークとなる髭をたくわえ登場する。アナキン(ヘイデン・クリステンセン)は立派な若者に成長したが、思ったことはなんでも口にする生意気なパダワンにオビ=ワンはやや振り回され気味。映画の冒頭、銀河共和国の元老院議員となったナブーの元女王、パドメの暗殺を請け負ったザム・ウェセル(リーアナ・ワルスマン)の追跡・捕獲シーンは、アクションだけでなく口うるさいオビ=ワンとやんちゃなアナキンのやりとりも楽しめる。素行不良をヨーダたちに愚痴りながらもアナキンが心配でたまらないその姿は、師匠というより父親か兄のようだった。
成長したアナキンを信頼してか、2人が別々に行動するミッションが多い今作。オビ=ワンは単独でも数多くの見せ場を作っている。パドメの暗殺未遂事件では、ザムが操る遠隔操作のアサシン・ドロイドに飛び乗り高層ビルの合間を高速で飛行。事件の黒幕を追ってジェダイ公文書館に記録されていない惑星カミーノに向かい、そこで秘密裏に製造されていた、のちにストームトルーパーと呼ばれるクローン軍の存在を突き止めるくだりでは高い情報収集&捜査能力を披露した。カミーノでは凄腕の賞金稼ぎ、ジャンゴ・フェット(テムエラ・モリソン)とのアクロバティックなバトルも展開。バトル・ドロイドや凶暴なクリーチャー、クローン軍団が入り乱れたジオノーシスの戦いではライトセーバーを手に大立ち回りを演じ、多くのジェダイの仲間が犠牲となるなかアナキンらと共に生き残った。
活躍の一方、ドロイド兵を率いるシスの暗黒卿、ドゥークー伯爵(クリストファー・リー)との力の差は歴然で、アナキンと2人がかりで挑むも圧倒されてしまう。間一髪でヨーダの加勢が入るが、弟子の右腕が切り落とされるのを目の当たりにするなど、厳しい試練にも直面した。クローン兵という新たな力を得た銀河共和国とジェダイだが、長きにわたるクローン戦争の始まり、その後の暗黒時代に近づきつつあることも示唆されている。