シスとの戦いに弟子アナキン・スカイウォーカーとの確執…“ジェダイ・マスター”オビ=ワン・ケノービの軌跡をプレイバック!

コラム

シスとの戦いに弟子アナキン・スカイウォーカーとの確執…“ジェダイ・マスター”オビ=ワン・ケノービの軌跡をプレイバック!

闇落ちしたアナキンが“ダース・ベイダー”に…ジェダイも壊滅してしまう

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(05)は前作の3年後、クローン戦争の終盤から幕を開ける。銀河共和国に敵対する独立星系連合に使えるグリーバス将軍に誘拐された共和国の最高議長パルパティーン(イアン・マクダーミド)の救出作戦では、一人前に成長し、ジェダイ・ナイトとなったアナキンと息の合ったコンビプレーでミッションに挑んでいる。戦闘力において自分以上の力を発揮するアナキンに対し、オビ=ワンは対等な人間として対応するなど、2人は親友や兄弟のような強い信頼関係で結ばれていた。

4本のライトセーバーを駆使するグリーバス将軍に挑むオビ=ワン(『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』)
4本のライトセーバーを駆使するグリーバス将軍に挑むオビ=ワン(『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』)[c]2022 Lucasfilm Ltd.

オビ=ワン単独での活躍で注目したいのは、共和国にとっての最後の強敵とも言えるグリーバス将軍とのウータパウでの最終決戦。4本のライトセーバーを駆使する将軍との一騎打ち、巨大なトカゲのような動物バラクティルにまたがってのチェイス、最後は、「野蛮」と毛嫌いしていたブラスターまで使って激しい攻防戦を見事に制した(ブラスターの腕前も相当なもの)。

ところがその後、物語は急転直下してしまう。シスの暗黒卿、ダース・シディアスという正体を現したパルパティーンは、愛するパドメの死を恐れるアナキンを家臣に迎え、ジェダイ殲滅指令“オーダー66”を実行。同時に銀河共和国を解体、銀河帝国へと再編してしまう。新たに“ダース・ベイダー”と名乗るアナキンが、幼い子どもにいたるまでジェダイたちを次々と手にかけたと知ったオビ=ワンは、愛弟子を倒すことを決意する。マグマが噴きだす不毛の惑星ムスタファーでのオビ=ワンとアナキンの戦いは、3部作のラストを飾る見せ場だけに大迫力だ。激しい死闘の果てに、深手を負って「あんたが憎い!」と激高して叫ぶアナキンに対し、オビ=ワンが「フォースにバランスをもたらす者が闇に堕ちた。弟と思ってた。愛してた!」と悲しみを露わにするなど、互いに激しく感情をぶつけ合う姿に胸が締め付けられる。グリーバス討伐の直前に、傲慢な弟子だったことを詫びるアナキンと彼に優しい言葉をかけるオビ=ワンのやりとりを経ていたことが、師弟のドラマチックな確執をよりいっそう盛り上げた。

【写真を見る】兄弟のような絆で結ばれたはずなのに、互いに刃を向け合うことになってしまったオビ=ワンとアナキン(『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』)
【写真を見る】兄弟のような絆で結ばれたはずなのに、互いに刃を向け合うことになってしまったオビ=ワンとアナキン(『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』)[c]2022 Lucasfilm Ltd.

なおアナキンの子どもを宿したパドメは、男女の双子を出産するとそのまま悲痛な想いを抱えて死去する。女の子はオルデランのオーガナ元老議員(ジミー・スミッツ)に引き取られ、男の子はオビ=ワンによってアナキンの故郷の惑星タトゥイーンのラーズ夫妻に預けられた。オビ=ワンはベン・ケノービと名乗りそのままタトゥイーンに住みつき、ルークと名付けられ成長していくアナキンの息子を見守ることに。やがて成長したルーク(マーク・ハミル)を、オビ=ワンがジェダイに導いていく姿は『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)で描かれた。ここでオビ=ワンは、ダース・ベイダーとして権力をふるうアナキンと運命の再戦を果たすことになる。


かつての弟子であるアナキンを失ってから10年…。深い悲しみと罪悪感を背負いながら生きるオビ=ワン(「オビ=ワン・ケノービ」)
かつての弟子であるアナキンを失ってから10年…。深い悲しみと罪悪感を背負いながら生きるオビ=ワン(「オビ=ワン・ケノービ」)[c]2022 Lucasfilm Ltd.

“新たなる希望”ルークを見守るオビ=ワンに帝国軍の脅威が迫る

ドラマシリーズ「オビ=ワン・ケノービ」で描かれるのは、オビ=ワンが赤ん坊を連れタトゥイーンに降り立った10年後。アナキンを失った罪悪感を拭えないまま幼いルークを遠くから見守っていたオビ=ワンに、帝国軍の脅威が迫りつつあった…。『シスの復讐』と『新たなる希望』の間の空白期間にいったいなにが起きていたのか?その展開に期待が膨らむばかりだが、オビ=ワン役でユアン・マクレガーが、ダース・ベイダー役でヘイデン・クリステンセンが再共演という夢のようなキャスティングにも注目だ。砂漠の世捨て人とダース・ベイダーがどう絡むのか、これまでにないオビ=ワンの隠された一面が明かされるのか、配信を楽しみにしたい。

文/神武団四郎

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