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hideと親交のあった音楽ライター・大島暁美が語る『TELL ME ~hideと見た景色~』…「hideさんはきっと感謝していると思う」

インタビュー

hideと親交のあった音楽ライター・大島暁美が語る『TELL ME ~hideと見た景色~』…「hideさんはきっと感謝していると思う」

「JUONさんが演じたhideさんにそっくりの後ろ姿にハッとしました」

リアルに再現された90年代当時の時代考証も見どころの一つ。当時流行していたiMacやライブシーンで観客が持っているグッズなども当時発売された実物を使用。劇中に登場するhideを送迎する車も、hideが所有していた愛車「ダイムラー ダブルシックス」をレストアして撮影に使用されている。

hideというカリスマを自身もバンドでギター&ヴォーカルを務めるJUONが、髪をピンクに染めて好演。ライブシーンはもちろん、ふとした仕草など「ハッとするシーンがあった」と、JUONの存在感に大島も太鼓判を押す。

大島暁美も驚いた、後ろ姿がhideにそっくりだというJUONの熱演にも注目したい
大島暁美も驚いた、後ろ姿がhideにそっくりだというJUONの熱演にも注目したい[c]2022「TELLME」製作委員会

「亡くなる日の朝、裕士さんがhideさんを自宅まで送り届けて、hideさんがフラフラと建物に入っていくシーンがあるんですけど、ちょっと猫背気味で歩いて行く後ろ姿が、すごくhideさんに似ていました。たぶんJUONさんのほうが背は高くて全体のフォルムは違うと思うんですけど、hideさんそっくりというか…。ライブシーンは映像が残っているので参考にできたと思いますが、ああいう姿はほとんどないと思うので、どうしてできたんだろう?と、すごく不思議に思いました」。

この映画の中の主人公はあくまでも裕士であり、hideの人となりが描かれたシーンはそれほど多くはない。見た目の奇抜さや派手さ、破天荒なエピソードが先行して、実際のhideを知る者もすでに少ない。hideはどういう人物だったのか?大島は「とてつもない人でした」と語る。

「やりたいことがたくさんありすぎて、そのための努力は惜しまない。それを実行するためにはどうしたらいいか緻密に考えていて、そういう意味では有言実行の人。そして友達が多く、子どものような一面もあり、仲間想いで。本当に多才というか、多面的な魅力を持っている人でしたね」。

hideの音楽を伝えるため、仲間たちが楽曲制作に奮闘する
hideの音楽を伝えるため、仲間たちが楽曲制作に奮闘する[c]2022「TELLME」製作委員会


「いまだったら大問題ですけど(笑)、昔はミュージシャン同士で酔って殴り合いのケンカになることもよくあったんです。でも、ケンカが終わるとすぐ仲良くなって、みんな『俺、hideちゃんに殴られちゃってさ』とうれしそうに話すんですよ。たとえケンカをしても、hideさんのことを悪く言う人は本当に一人もいなかったです」。実際に劇中でもバンドメンバーの悪口を言った相手に殴りかかろうとして、メンバーに止められるシーンが出てくる。「逆にケンカの仲裁に入ることもありました。すごく後輩想いだし、YOSHIKIさんが主宰していたレーベル『エクスタシーレコード』にhideさんが紹介して、メジャーデビューした後輩バンドもたくさんいます」。

【写真を見る】hideと大島暁美の貴重な2ショット
【写真を見る】hideと大島暁美の貴重な2ショット提供/大島暁美
■大島暁美
ラジオ・テレビのレポーターを経て、フリーランスのライターに転身。1980年代から日本のロックを中心に数多くの記事を執筆する一方、少女小説、漫画の原作、バンドやイベントのプロデュースも手掛ける。おもな著書に「泣きたいくらいに抱きしめて」(講談社ティーンズハート)、「大島暁美のロックンロール日記」シリーズ(音楽専科社)、「Never ending dream-hide history」(KADOKAWA)などがある。猫好きが高じて、猫イベント「にゃんだらけ」を主催している。「にゃんだらけin名古屋」2022年7月23日(土)・24日(日)、「にゃんだらけ13」(浅草)2022年9月3日(土)・4日(日)開催予定。

大島暁美オフィシャルサイト:https://akemioshima.com/
にゃんだらけオフィシャルサイト:https://nyandarake.tokyo/


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