ファンの声から紐解く『ダウントン・アビー』が世界中で愛されるワケ「全員が愛おしくてたまらなくなる」「ゴージャス!感動!大爆笑!」
夏服メインの洗練されたファッション、ロバートとコーラの夫婦の絆も描かれる南仏パート
ロバートとコーラに、次女イーディス夫婦、新婚のトム夫婦も同行した南仏リヴィエラの旅。まず、その景色については、「ダウントンの格式のある森の風景と、海に浮かぶ船やクルーザーなどいかにもリゾート地といった南仏の風景との対比が印象に残った」(60代・女性)というコメントが。また、「軽やかな夏服がとてもすてきでした」(30代・女性)など上流階級のリゾートでの優雅な過ごし方や、洗練されたファッションに目を奪われた人も多かったようだ。さらに目立ったのは、母バイオレットの若き日の秘密に翻弄されるロバートについての意見。特に、コーラとの夫婦の絆を一層深めるエピソードもあり、「ロバートとコーラのシーンには泣きました」(30代・女性)のほか、「2人を見て、こんなふうに愛して、一緒に長く過ごして、失いたくないと思う存在に出会いたいと思った」(20代・女性)というほど熱烈なメッセージもあった。
「新たなる時代へ」というタイトルに含まれた見どころは?
「新旧交代の時代の移り変わりがエモーショナルに描かれていた」(60代・男性)、「美しいお屋敷と南仏の風景、サイレントからトーキー映画へという新しい時代の様相と古きよき文化、前作に続いてダウントンのみんなの未来が見えるすばらしい映画です」(30代・女性)の声もあるように、激動の時代を乗り越えてきたダウントン・アビーの人々がまた新しい時代へと向かう本作。「生と死、ジェンダーレス、身分の差について考えさせられるものがあった」(60代・女性)というコメントが示すように、シリアスなテーマにも触れているが、英国風のウィットに富んだユーモアに包み、そして品よく描かれている。
世界中が魅了され、多くのファンが愛した人気シリーズだけに、「ラストは絶対、幸せな気持ちになれる!全員が愛おしくてたまらなくなる作品です」(30代・女性)などのファン向けの作品と思いきや、「シリーズを観ていなくても楽しめた」(50代・男性)という意見もあるように、本作からダウントニアンへの一歩を踏みだしてもいいのかも?深まる秋、人恋しくなる季節に多幸感あふれる映画で心を満たしてほしい。
構成・文/前田かおり