映画ファンこそ必見!白石和彌監督「仮面ライダーBLACK SUN」を先行視聴&レビュー

コラム

映画ファンこそ必見!白石和彌監督「仮面ライダーBLACK SUN」を先行視聴&レビュー

「小道具の仕掛けにも注目!伏線になっている可能性も」(田中)

田中「第1話の段階だと、『あの人は誰?』『その言葉の意味は?』など、謎が謎を呼ぶような部分がたくさんありましたね」

ブラックサン/南光太郎が抱える苦悩に注目
ブラックサン/南光太郎が抱える苦悩に注目[c]石森プロ・東映 [c]「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

三浦「怪人が食べていた“ヘブン”と呼ばれる食品もそうですね。第1話で分かったのは、怪人の主食のようなもので、食べると細胞の老化が抑えられるということ。で、そのもとになるエキスを唯一作り出せるのが、怪人たちの親玉のような創世王。いまの創世王が弱ってきたから、新しい創世王を作り出したいというのが、物語の芯になってきそうですね」

田中「社会問題を描くということで、食糧危機みたいなことにも切り込んでいるのかな…。信彦がヘブンを持って施設を脱出する時も、冷蔵庫のような場所に並んだヘブンを、手前に置いてあるものから丁寧に持っていく…みたいな描写があったけど、あれはフードロス対策とか?白石監督だから、どこに仕掛けがあるのか分からないと思うと、あれもこれもと小道具まで気になってきます」


セットや衣装の作り込みにも注目だ
セットや衣装の作り込みにも注目だ[c]石森プロ・東映 [c]「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

三浦「美術監督は、1960年代から活躍されている大ベテランの今村力さんですね。白石組には、監督のデビュー作『ロストパラダイス・イン・トーキョー』から参加されていますが、『孤狼の血 LEVEL2』の現場セットを取材した際には、細部に至るまで作り込みをされていて、本当にびっくりしました。映像には映らない新聞の中面まで作り込みがしてあったんです」

田中「『死刑にいたる病』が公開された際に、白石監督と今村さんが美術を語るトークイベントがあって。その時されていたある種の“タネ明かし”もすごく興味深かったです。『犯人の部屋にあったビスケットの缶が、このシーンにもあって…』というような話だったのですが。そう思うと、第1話にもあらゆる仕掛けが施されているのでは?となりますよね。第1話で抱いた疑問を10話かけて謎解きしていくのが、本作の楽しみ方なのかも!」

オリジナル作品の人気キャラクターも多数登場!
オリジナル作品の人気キャラクターも多数登場![c]石森プロ・東映 [c]「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

三浦「確かに。第1話で『これは?』と気になったものが実は…みたいなこともありそうですね。創世王の命が尽きるとヘブンが作れないから怪人たちの命も尽きることになるのだと思いますが、最初に『ヘブンの在庫が持つのは1か月』という期限を設定しているあたりにも、シリーズを通したサスペンスフルな仕掛けを感じます」

高橋「そういう通貫した伏線を張っているところも、従来の『仮面ライダー』とは異なる、新しい視点という気がしますね」


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