作品世界と現実時間がついにリンク!2022年のいま「ソードアート・オンライン」が最高に熱い理由

コラム

作品世界と現実時間がついにリンク!2022年のいま「ソードアート・オンライン」が最高に熱い理由

『冥き夕闇のスケルツォ』との完全リンクは、年末!

前作『星なき夜のアリア』は、先述の期間から12月上旬が舞台となった。公開中の『冥き夕闇のスケルツォ』では12月29日から始まり、アインクラッド第5層に到達したアスナ&キリトが、ギルド(ユーザーたちの組織)間の対立を煽る何者かの企みに対峙する姿が描かれる。

ゲームに縁のなかったアスナをSAOへ誘ったミト(声:水瀬いのり)
ゲームに縁のなかったアスナをSAOへ誘ったミト(声:水瀬いのり)[c]2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project

ギルド同士を対立させることは、一歩間違えば対決がプレイヤー・キル(PK)に結びつきかねない。現実への帰還を願う者同士を殺めようと画策するのはいったい…?わずか2か月の間でSAO内でも複雑な人間関係や野望が渦巻き、この先のさらなるドラマを生みだす伏線となる。こうしたストーリーテリングもSAOシリーズを深く楽しむポイントとなるので、ちょっとしたやり取りも見逃せない。

テレビアニメでは描かれなかった第5層のボス攻略は、ぜひ映画館で体感してほしい迫力のシーンに!
テレビアニメでは描かれなかった第5層のボス攻略は、ぜひ映画館で体感してほしい迫力のシーンに![c]2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project

そして、2か月弱の間で攻略メンバーは第5層まで到達したものの、アインクラッドは100層から成り、その道程はまだまだ果てしなく続く。アスナ&キリトたちが現実で目を覚ます日はいつ来るのか。その日が来た時、現実世界でも攻略達成を祝う企画がきっと催されるのでは?そんな期待を秘めつつ、しばらくの間SAOの世界と現実世界の時間軸をリンクさせて、作品をよりリアルに楽しむことができそうだ。そして、本作がロングラン上映となれば年末に映画の世界との(ほぼ)リアルタイム上映で年越し…というのもアリかもしれない。


劇場では、11月18日(金)まで川原礫書き下ろし特典小説を数量限定で配布。これまで語られなかった11月13日の出来事が記されている
劇場では、11月18日(金)まで川原礫書き下ろし特典小説を数量限定で配布。これまで語られなかった11月13日の出来事が記されている[c]2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project

なお、現実の2022年はフルダイブ型MMORPGは未だ誕生せず、VR技術もデジタル空間でアバターを操作する「メタバース」が話題を集めるのがやっと。2007年に流行した「セカンドライフ」と同様、生活や遊びへリアルに密着した領域へ至るのはまだまだ先と言わざるを得ない。本当の意味で「ソードアート・オンライン」が現実で遊べる日が来るのは何年、何十年先だろうか。もちろん、その時は「ログアウトボタンが消える」なんて事態は勘弁願いたい。

文/大場 徹

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