16年ぶりに帰ってきた「Dr.コトー診療所」 離島で生きる人々のつながりを描いてきたドラマシリーズを振り返る
島の“いま”を切り取る、映画『Dr.コトー診療所』
16年後を描く今回の映画ではコトーの身辺にも変化が生じている。乳がんの手術をした彩佳はコトーと結ばれ、現在妊娠7か月。大人になった剛洋と竜一の成長ぶりにも注目したい。さらに、懐かしい顔ぶれに加えて新キャストも登場。新たに診療所に赴任する若手医師の織田判斗を高橋海人が、島生まれの看護師である西野那美を生田絵梨花が演じる。2人がどんな新しい風を吹き込むのかも気になるところだ。
映画『Dr.コトー診療所』の舞台挨拶で主演の吉岡自身が「こういう先生にいてほしい」と語ったように、コトーは患者が望む医師の姿を体現している。一方で島の人々の人生に寄り添い、自らもその一人として命と向き合うコトーは、笑顔だけではない悲しみや医師の苦悩を誰よりも知っている。本作を観た誰もが命の尊さと共に医療に従事する人々の人間としての一面に触れ、大切ななにかを思いだすのではないだろうか。
文/石河コウヘイ
※高橋海人の「高」ははしご高が正式表記
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