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新宿繁華街ロケのパイオニアに!「インフォーマ」制作者&ロケ担当「ここまでできるという“背中”を見せた」

インタビュー

新宿繁華街ロケのパイオニアに!「インフォーマ」制作者&ロケ担当「ここまでできるという“背中”を見せた」

「制作費や作品の規模の大小は関係ない。ここまでできるんだというのは見せられた」(吉田)

――主演の桐谷さんはスタントシーンに驚いたともお話しされていました。最近では見たことのない風景で本気の「あー…」という驚きの声が漏れてしまったとか。

吉田「車にはねられるシーンも、人体発火シーンも同じスタントマンさんがやっています。車にはねられるシーンでのカースタント(ドライバー)の方とのコンビネーションには『あの2人じゃないとできない』という声も多く出ていました。スピードとタイミングはお二方のコンビの関係性があったから実現できたと思っています」

森田剛が圧倒的存在感を放つ、次々にターゲットを襲う謎の集団のリーダーである謎の男を演じる
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――注目シーンを両方演じられている、超重要人物ですね。

吉田「肝となるところはすべてやってくださいました。まあ、ほかの人がやりたがらなそうなところは全部かな(笑)」

遠藤「スピードも迫力もインパクトもあるシーンなので、撮影が成功すると歓声や拍手が自然と湧き上がって。深夜の撮影だし、住民もいるので『声を抑えて!』とハラハラしていましたが、『歓声を上げたり、拍手をしたい気持ちはわかる…』と思えるすごい撮影でした」

――人体発火にカースタント…インパクトだらけですが、ほかに、許可を取るのが難しかった撮影シーンはありますか?

5年ぶりに対峙する木原と連続殺人事件の首謀者はクラブで大暴れ
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吉田「クラブで喧嘩が起きて警察が踏み込む…というシーンでパトカーの赤色灯を回すのはNGと最初に言われて。きちんと撮影とわかるような見せ方、撮影方法のアイデアを出すことで、最終的にOKしていただきました。地味なシーンですが、段階を踏んで説明し許可を得た撮影だったので、すごくよく覚えています」

遠藤「とにかく説明が重要です。『ここで撮影したい!』という熱意だけではダメ。問題を把握し、理解し、対策を考える。申請書を持ち込んだ窓口で判断できないこと、過去に事例がない撮影であれば、膝詰めの話が必要になります。となれば、吉田さんのようにある程度のキャリアを持ち、話の筋道を立てられる方が足を運ばなければいけません。子どものおつかいのように申請書を窓口に持っていくだけ、そのようなやり方では話はそれ以上進まないとうわけです」

吉田「僕が説明に行く際に若いスタッフを連れて行ったのは、学んでほしかったから。後進育成の意味もありました」

遠藤「本当にそれは大事です」

――藤井監督は「『僕が撮りたい』と言ったら、絶対譲らないのはわかっている。とことん頑張ってくれる制作部に感謝です」とニッコリされていました。

木原の過去と5年前に起きた事件もいよいよ明かされる
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吉田「すばらしい制作スタッフに囲まれている幸せな人の発言です(笑)。大きい規模の作品が続いたあとでの深夜枠の30分ドラマでしたが、『世界配信レベルのものを作る』という気持ちで挑みました。制作費や作品の規模の大小は関係ない。ここまでできるんだというのは見せられた気がします」

遠藤「とはいえ、もう同じところでは二度とやらないでとは思っています。ここで撮影できるんだというのがわかったら、同じ場所でのロケの希望が続いてやってくるのがこれまでの傾向なので…。なぜか僕は新宿担当みたいになっているから、本当に大変なんですよ」

吉田「なるほど。でも、藤井監督は同じことをやりたがらないタイプなので、また新たな開拓にご協力いただくことになるかと」

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遠藤「それはそれで勘弁したいです(笑)。吉田さんの電話はしっかり着信拒否しなければ!というのは冗談で、吉田さんの傍若無人さというのか、熱意というのか…それがロケ抑制区域の緩和のきっかけになったと感じているところもあります。地元の方からも『緩和して』という声が上がっているようで、新宿警察署も前向きに捉えてくださっているようです。そんな動きを見ていると、人体発火のシーンも影響があったのではないかなと。なんでもかんでも許可は出せないから、ある程度のハードルを設けることは必要です。でも、慎重にやりながらも判断の基準となる一つのノウハウ、やり方のサンプルとして『西口での撮影方法があるよね』となれた気がします。そんなところも含めて、今後の新宿をはじめとする都内のロケ事情などにも注目して作品を楽しんでほしいです」

取材・文/タナカシノブ


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