『聖闘士星矢 The Beginning』プロデューサーが語る、原作愛あふれる実写化への想い。新田真剣佑は「完璧なキャスティング」
車田正美の漫画「聖闘士星矢」をハリウッドで実写映画化した『聖闘士星矢 The Beginning』が、4月28日(金)より公開となる。1985年の連載スタートから圧倒的な人気を集め、翌年にはテレビアニメシリーズが放送開始。その後、劇場アニメや3DCGアニメ、ゲームや舞台にまで広がった。
日本のみならず海外にも多くのファンを持ち、いまなおその熱はアツいまま。作品の影響を受けた子どもたちが大人になり、クリエイターとして活躍するようになると、本作のイメージを具現化したようなビジュアルやオマージュを捧げた作品も登場している。それだけに今回の実写映画化は、世界中に向けられた巨大プロジェクトにほかならないのだ。
映画公開を控える4月18日(火)に開催されるジャパンプレミアには主演の新田真剣佑、共演のショーン・ビーン、ファムケ・ヤンセン、マディソン・アイズマン、ディエゴ・ティノコ、マーク・ダカスコスら主要キャストと監督のトメック・バギンスキーらの来日が決定している。この“凱旋”を前に、MOVIE WALKER PRESSでは本作を手掛けた東映アニメーションのプロデューサー、池澤良幸にインタビュー。企画の経緯やキャスティング理由、撮影現場の様子、さらにプロデューサーとして日本のコンテンツを世界に向けて発信することへの想いなどを聞いた。
「自信を持って『星矢は真剣佑さんで!』と言い切りました」
実写映画化するにあたり、キャスティングは「インターナショナルに」と決めていたという池澤。「原作の漫画ではメインの青銅聖闘士(ブロンズセイント)はみんな日本人で各国に送られていくという設定。その後のリメイク版ではどこの国の人間かは特定していません。今回は原作にもある、それぞれが修行した地域から集まったという設定を活かし、いろいろな国からやってきたという設定にしました」。
星矢を演じるのは『パシフィック・リム:アップライジング』(18)で初めてハリウッド映画に出演、本作でハリウッド初主演を飾った新田真剣佑。脇を固めるのは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーン・ビーンや「X-MEN」シリーズのファムケ・ヤンセンなど知名度も実力も伴った俳優陣だ。「真剣佑さんの起用は早い段階から決まっていました。日本では人気、実力もあり、千葉真一さんのご子息でアクションもできて英語もネイティブで申し分のないキャスティング。自信を持って『星矢は真剣佑さんで!』と言い切りました。アクションがどのくらいできるのか、見てみたいと言われた時には、『いや、見なくてもわかるでしょ!』と思うほど、我々としては満を持しての完璧なキャスティングでした」と新田への思い入れを話した池澤。
バギンスキー監督が新田について「カメラに好かれる役者」と撮影時に口にしていたことに触れ、「真剣佑さんの撮影ではモニターに吸い寄せられ、アップの表情に思わず声が漏れるスタッフの姿を目にしました。カメラマンが身を乗りだして撮りたくなるような芝居をする場面にもよく遭遇した現場でしたね」と新田のキャスティングが完璧だったことを証明するエピソードを披露した。