ローリーvsマイケル、いよいよ決着…!ジェイミー・リー・カーティスと「ハロウィン」の歩み
ジェイソンやフレディと並ぶホラーキャラクターとして、「ハロウィン」シリーズのブギーマンこと、マイケル・マイヤーズは映画ファンに広く知られている。しかし、ここにはもう一人、忘れてはいけないキャラがいる。ローリー・ストロード――1978年の第1作『ハロウィン』でマイヤーズの襲撃を逃れたサバイバーにして、その悪夢から逃れ続けるヒロインだ。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(公開中)でアカデミー賞助演女優賞を受賞したのも記憶に新しいジェイミー・リー・カーティスが演じ続けてきたこのキャラは、40年以上にわたりマイケルと戦いを繰り広げてきた。シリーズ最新作にして完結編『ハロウィン THE END』(4月14日公開)の公開に合わせて、その軌跡を振り返ってみよう。
ホラー界に新たな風を吹き込んた「ハロウィン」シリーズとは
まずは「ハロウィン」シリーズのおさらいを。1978年にジョン・カーペンター監督が生みだした『ハロウィン』はホラーに革命を起こした。ハロウィンの夜を震撼させる連続殺人鬼の恐怖を描いたこの映画は、30万ドルの低予算で作られたが、全米では4700万ドルの興行収入を記録。このヒットによって1980年代のスプラッターホラーブームが巻き起こり、『13日の金曜日』(80)や『エルム街の悪夢』(84)などが製作されることになった。つまりマイケル・マイヤーズは、ジェイソンやフレディの大先輩でもあるのだ。もとい、『ハロウィン』はこの人気を受けてシリーズ化されることになる。
ローリーとマイケルの“はじまり”を描く『ハロウィン(78)』
舞台はアメリカ、イリノイ州の架空の街、ハドンフィールド。ハロウィンの夜、姉を包丁で惨殺した6歳のマイケルは精神病院に収監される。15年後の1978年、精神病院を脱走した彼はハドンフィールドに舞い戻り、ハロウィンの夜を楽しむ若者たちを次々と惨殺。ベビーシッターのアルバイトをしていた高校生のローリーも標的となった。必死に抵抗し、逃げるローリー。やがてマイケルの担当医であったルーミス医師(ドナルド・プレザンス)が駆けつけ6発の銃弾をマイケルに撃ち込む。これでローリーの悪夢が終わったかと思いきや、階上から庭に転落して死んだと思われたマイケルが消えていた!以上が1作目で描かれた、ローリーにとっては歓迎されざるマイケルとの出会いだ。
銃撃をものともせず、ローリーを追い続ける『ハロウィンII』
1982年に製作された『ハロウィンII』(日本公開時のタイトルは『ブギーマン』)は、まだ終わっていない1978年10月31日の夜のその後を描いている。ケガをしたローリーは病院に運び込まれるが、銃弾を浴びてもピンピンしているマイケルは街中で人々を惨殺しながら、ローリーのいる病院へ。なぜ彼は、こうもしつこくローリーにこだわるのか?その理由は、ローリーがマイケルの実の妹だったから!…という衝撃の事実が明らかになる。ここでもルーミス医師が救援にやって来て、自らの命を犠牲にしてマイケルを倒し、ローリーの恐怖は終わる…はずだった。