映画ファンが選ぶ、好きなディズニー&ピクサー音楽第1位は?最新作『マイ・エレメント』から根強い人気の『トイ・ストーリー』まで

コラム

映画ファンが選ぶ、好きなディズニー&ピクサー音楽第1位は?最新作『マイ・エレメント』から根強い人気の『トイ・ストーリー』まで

トイ・ストーリー」シリーズや『ファインディング・ニモ』(03)、「カーズ」シリーズなど数々の名作アニメーションを世に送りだしてきたピクサー・アニメーション・スタジオ。現在、火、水、土、風の異なるエレメントたちが暮らす世界を舞台にした『マイ・エレメント』が公開中で、ディズニー&ピクサー史上“最もロマンティックな物語”としてリピーターも多く、日本興行収入20億円を突破するなど大きな話題を集めている。

ディズニー&ピクサー史上“最もロマンティックな物語”として話題の『マイ・エレメント』
ディズニー&ピクサー史上“最もロマンティックな物語”として話題の『マイ・エレメント』[c]2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

この最新作をはじめとするディズニー&ピクサー作品の感動を支えてきたのが、劇中で流れる印象的な楽曲たち。そこで今回、ディズニー&ピクサー作品から一番好きな楽曲を選んでもらうアンケートを実施したところ、映画ファンたちから多くの熱い想いが寄せられた。

「楽曲それぞれがキャラクターの心情を表現していて、観ている側も感情移入しやすい。既存曲を使用している場合も聴き慣れているので耳に入りやすく、作品のイメージソングとしてマッチしていて好きです」(20代・女性)
「ピクサー映画の楽曲は、一度聴いたら耳から離れないものが多く、目をつむるだけでパ~ッと映像が浮かび上がってきます。聴いているだけでワクワクする曲や心が温まる歌詞も多く、子どもから大人まで楽しめるのも魅力の一つだと思います」(30代・女性)
「音楽を聴くだけで映像を思い浮かべることができるほど、作品と楽曲のシンクロ度が高いと感じます」(50代・男性)


本稿では、投票数上位5曲のランキング結果と合わせて、寄せられたコメントもピックアップしながら、家族愛、友情、恋など様々な愛にあふれた音楽の魅力をひも解いていく。

【第1位】“家族の大切さ”を改めて実感させてくれる「リメンバー・ミー(Remember Me)」/『リメンバー・ミー』

ランキング1位に輝いたのは『リメンバー・ミー』(17)の主題歌「リメンバー・ミー(Remember Me)」。本作はメキシコの祭礼“死者の日”を題材とし、死者たちが暮らす国をカラフルな映像美で作り上げた、第90回アカデミー賞長編アニメーション賞、主題歌賞の受賞作だ。主人公は、音楽を禁じる家族に生まれながら、町の英雄デラクルスに憧れ、ミュージシャンを夢見ている少年のミゲル。一年に一度、死者の魂が帰ってくるという“死者の日”にデラクルスの霊廟に飾られていたギターを奏でたところ、ミゲルは死者の国へ迷い込んでしまう。

「ちょうど映画が公開された時期に父が亡くなったことも重なり、死後の世界に行ってもずっとずっと家族であることには変わらないという大切なことを主題歌『リメンバー・ミー』を聴くと感じます。家族のことを大切に想える曲になっています」(30代・女性)
「大好きな映画の大好きな歌です。作中で何度も流れますが曲調が違うとまったく違う印象の曲になります。ラストでミゲルがママ・ココに『リメンバー・ミー』を歌うシーンでは涙が止まりませんでした」(30代・女性)
「美しいけれど、物悲しさもあって、しみじみと心に染み入って来るようなすてきな曲だと思います。覚えやすくて口ずさみやすい、優しい曲調もいいところです」(40代・女性)

死者の国でご先祖様たちに出会うミゲル(『リメンバー・ミー』)
死者の国でご先祖様たちに出会うミゲル(『リメンバー・ミー』)[c] 2023 Disney/Pixar

作詞、作曲を手掛けたのは『アナと雪の女王』(13)の「レット・イット・ゴー~ありのままで~」などで知られるクリステン・アンダーソン=ロペスとロバート・ロペス夫妻で、シーンに合わせて様々なアレンジで挿入されていることも注目ポイント。この曲は亡くなった家族との思い出を歌う曲であり、ファンの声のなかには、大切な人との別れを経験した人が自身の境遇と重ねて、「家族の大切さを感じた」というコメントが多く寄せられているのも印象的だ。特に終盤でミゲルが歌い上げるシーンに「心揺さぶられた」という人も多く、家族との絆や愛に満ちあふれた感涙必至の名曲としてファンにも受け止められているようだ。

【第2位】ウッディとバズの友情を象徴する「君はともだち(You've Got a Friend in Me)」/『トイ・ストーリー』

第2位には、記念すべきディズニー&ピクサーの長編第1作『トイ・ストーリー』(95)から「君はともだち(You've Got a Friend in Me)」がランクイン。おもちゃたちが実は生きていて、人間の見ていないところでおしゃべりをしたり、自由に行動したりしているというワクワクさせる設定はもちろん、劇場長編映画として世界で初めてフルCGで制作されたアニメーションという点でも大きな衝撃を与えた1本だ。古いカウボーイ人形のウッディと最新の宇宙飛行士のおもちゃ、バズ・ライトイヤーが、当初は対立しながらも共に危機を乗り越え、絆を育む姿を描いている。

「『君はともだち』=『トイ・ストーリー』になっていて、この曲を聴くとおもちゃたちがわちゃわちゃしている様子が浮かんでくる」(40代・女性)
「『トイ・ストーリー』はどの曲も元気をくれます!何年経ってもいい曲だなと思います」(30代・女性)
「『トイ・ストーリー』はもう何度観たかわかりません。当時、小学生の私にとって、“おもちゃの世界”は夢にあふれていました。実際にこんなことが起こっていたらめちゃくちゃ楽しいな!という気持ちを持ったことを覚えています。それから20年以上経っても色褪せないこの曲。いまでも『トイ・ストーリー』の世界に入ることができる魔法の曲です」(30代・女性)


「無限の彼方へさあ行くぞ!」(『トイ・ストーリー』)
「無限の彼方へさあ行くぞ!」(『トイ・ストーリー』)[c] 2023 Disney/Pixar

多くのディズニー&ピクサー作品に楽曲を提供しているシンガーソングライターのランディ・ニューマンが手掛けた「君はともだち」は、最初は頑固者同士で対立していたウッディとバズが、永遠に変わらぬ友情を築く様子を、シンプルながら力強い歌詞で如実に表している。現在までにシリーズ4本が製作されているが、上記のコメントからも同曲がシリーズを象徴する楽曲であることは間違いない。

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