『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』がNo. 1発進!関西エリアは前作対比330%の爆増
11月24日から26日までの全国映画動員ランキングが発表。前週まで3週連続でトップを走り続けてきた『ゴジラ-1.0』(公開中)がついに1位から陥落し、新たにトップに立ったのは2019年に興収37.6億円の大ヒットを記録した『翔んで埼玉』(19)の続編となる『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』(公開中)だ。
『翔んで埼玉』最新作が関西エリアでも大旋風!
『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の週末3日間の観客動員数は29万2390人、興行収入は4億1546万4010円を記録。勤労感謝の日の祝日だった公開初日を含めると、4日間で動員44万4546人、興収6億2961万6310円となる。
「パタリロ!」などで知られるギャグ漫画家の魔夜峰央がおよそ40年前に埼玉県所沢市に住んでいた際に憂さ晴らしとして描きはじめ、未完のまま終わった伝説のマンガ「翔んで埼玉」は、2010年代に入ってから「月曜から夜ふかし」で紹介されたことをきっかけにSNS上で話題を集め、まさかの復刊。そこからとんとん拍子で一気に実写映画化へと漕ぎ着けることとなった。
先述の通り大ヒットを記録した前作は、第62回ブルーリボン賞作品賞をはじめ、第43回日本アカデミー賞では最優秀監督賞など3つの最優秀賞を獲得し、優秀作品賞を含む12の優秀賞を受賞するなどコメディ映画としては異例の高評価を獲得。ひいては海外の映画祭でも賞に輝くなど大旋風を巻き起こした。
実に4年ぶりの続編となった今作では、原作にないオリジナルのストーリーが展開する。GACKT演じる麻実麗と二階堂ふみ演じる壇ノ浦百美をはじめとした“埼玉解放戦線”の活躍で平穏な日常を手に入れた埼玉県人。さらなる自由と平和を求め、彼らは次なる野望として“海無し県”である埼玉に海を作ることを計画。はるばる関西まで遠征に行くのだが、それによって全国を巻き込む大事件へと発展していく。
前作の公開時にはMOVIXさいたまやユナイテッド・シネマ浦和といった埼玉県内の主要映画館が“聖地”と化したが、その熱狂ぶりは今作でも継続。埼玉県内での成績だけ見ると、11月23日の初日の動員&興収は前作の公開2日目(土曜日)対比154%。また、新たに映画の舞台となった関西エリア(2府4県)では同対比330.1%と爆増しており、その効果で全国的にも同164.5%と“翔んで埼玉旋風”が急拡大。
ちなみに、毎年「ブランド総合研究所」が発表している「都道府県魅力度ランキング」で万年下位に甘んじている埼玉県だが、前作の公開後の2020年の同調査では2009年以降で最高の38位に上昇。以後の近3年は45位まで下降しているものの、今作を機に来年は再上昇なるか。一方、埼玉県に抜かれたことはないものの、30位台を行ったり来たりしている滋賀県も、その効果に期待が持てそう。この流れで3作目が作られるとしたら、やはり埼玉県と常に下位争いを繰り広げている佐賀県だろうか。