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好きって言わないのに愛伝わりすぎ!なすれ違いカップルにキュン…「体感予報」が展開する“愛の攻防戦”

コラム

好きって言わないのに愛伝わりすぎ!なすれ違いカップルにキュン…「体感予報」が展開する“愛の攻防戦”

ほどよい笑いを届けるエネルギッシュな友人の存在

同人作家の万さん(左)は、葉の友人で瀬ヶ崎推し。しばしば葉の悩みを聞いている
同人作家の万さん(左)は、葉の友人で瀬ヶ崎推し。しばしば葉の悩みを聞いている[c]「体感予報」製作委員会・MBS

また、本作は重くて甘いだけじゃなく、笑いで緊張感を緩めるさじ加減も上手い。笑いの要素を担っているのは葉の漫画家仲間、万さん(松村沙友理)だ。葉が瀬ヶ崎と同居しているとはつゆ知らず、瀬ヶ崎をアイドル視し推していて、葉とは瀬ヶ崎の“推し友”として仲良くしている。なかなかに口が悪く、時にハイテンションな万さんが登場すると、停滞していた空気に新風が吹き込むのがよくわかる。

プロの漫画家で万さんの夫の篤弥(水石亜飛夢)。葉は、2人の家で万さんのある原稿を見る
プロの漫画家で万さんの夫の篤弥(水石亜飛夢)。葉は、2人の家で万さんのある原稿を見る[c]「体感予報」製作委員会・MBS

推しウチワを持って番組を観ながら、瀬ヶ崎のことを気象予報士とは思えない応援の仕方で応援し、葉が漫画で壁にぶち当たれば万さんらしいワードを繰りだしながら鼓舞する。瀬ヶ崎と葉の息詰まる密室の空気もそれはそれでロマンチックだが、時に万さんパワー漲る笑いが挟まれることで緩急をつけたリズムが生みだされている。万さんの笑いによって、2人っきりのシーンの静寂も際立たち、息を飲んで楽しむことができるというものだ。


愛情をこじらせすぎた男2人のじれったい関係に心奪われる

いつにも増して暴君ぶりに拍車がかかる瀬ヶ崎。しかしそれは彼の弱さの裏返しで…
いつにも増して暴君ぶりに拍車がかかる瀬ヶ崎。しかしそれは彼の弱さの裏返しで…[c]「体感予報」製作委員会・MBS

時にバランスよく笑いをアクセントにしながら繰り広げられる、瀬ヶ崎と葉の濃厚なラブストーリー。はたから見ればお互い好き過ぎるのが手に取るようにわかるのに、当人たちはこじらせているためストレートに気持ちは伝わらない。そんな姿を見ていると違った意味の笑いが込み上げてきてニヤニヤしてしまうことだろう。見ているだけで幸せな気持ちでいっぱいになる本作をぜひ堪能してほしい。

文/牧島史佳

ドラマ「体感予報」
発売中:Blu-ray-BOX15,840円(税込)/DVD-BOX12,540円(税込)
発売元・販売元:KADOKAWA
[c]「体感予報」製作委員会・MBS
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g302310001290/
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