異色の“リゾート・スリラー”『インフィニティ・プール』公開決定!怪しげな世界に誘う日本版ポスター
デヴィッド・クローネンバーグを父に持ち、自身も『アンチヴァイラル』(13)、『ポゼッサー』(22)などを手がけたブランドン・クローネンバーグの長編監督3作目となる映画『インフィニティ・プール』が4月5日(金)より公開されることが決定。あわせて日本版ポスタービジュアルが解禁された。
本作は『ターザン:REBORN』(16)で主演を務めたスカルスガルド兄弟の長男アレクサンダー・スカルスガルドと『Pearl パール』(22)でブレイクしたミア・ゴスの初共演で描く異色のスリラー映画。裕福な若い夫婦が訪れた美しいリゾート地“リ・トルカ島”。そこでは、観光客はどんな犯罪を起こしても大金を払えば自分のクローンを作ることができ、そのクローンを身代わりとして死刑に処すことで罪を免れることができるという身の毛もよだつ残酷なルールが存在していた。
すでに公開されたアメリカでは、スランプに陥り徐々に堕落していく作家ジェームズを演じたスカルスガルドの体当たりの熱演と、そんな彼を奇妙で恐ろしい世界に誘う女ガビ役のゴスによる怪演が大いに話題となりスマッシュヒットを記録。また『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』(17)のトーマス・クレッチマン、『月影の下で』(19)のクレオパトラ・コールマン、『イヴ・サンローラン』(14)のジャリル・レスペールなど、著名な俳優たちが脇を固めている。
本作は当初、アメリカ映画協会(MPAA)より17歳未満入場禁止映画であるNC-17のレーティングを付けられたがクロ―ネンバーク監督による再編集の結果、北米ではR指定(17歳未満は成人保護者の同伴必須)での公開となった。
このたび解禁となったのは、人気デザイナー石井勇一による日本版ポスタービジュアル。黒と紫を基調にした背景に浮かび上がる恍惚と恐怖が入り混じったスカルスガルドの表情と、そんな彼をじっと見つめるゴスの妖しい視線が印象的なデザインとなっている。スタイリッシュなロゴの下には、「罪を償うのは、もう一人の自分」というコピーが添えられており、意図的に反転された「自分」の文字が本作の世界観を物語っている。石井はこのポスターのデザインについて「彼が目覚めたものは、“溺れるような自己陶酔”か、それとも“堕ちていく快楽”か。そんな抜けだしたくても抜けだせない魅惑の沼を妖しく表現しました。『POOL』ロゴのなかには、無限(インフィニティ)マークも潜んでいます」と語っている。
また2月9日(金)からは、海外版ビジュアルを採用したムビチケ前売券(カード)、ムビチケ前売券(オンライン)が発売。ムビチケ前売券(カード)では、海外版ロゴをモチーフにしたここでしか手に入らないオリジナル・マスキングテープ「インフィニティ・テープ」が購入特典として付いてくる。
取り返しのつかない転落と倒錯。不可思議で、恐ろしく、どこか可笑しくもある、スタイリッシュなリゾート・スリラー『インフィニティ・プール』。鬼才監督が描きだす妖しい映像世界をぜひスクリーンで体感してほしい。
文/スズキヒロシ