公開25周年記念!何個知ってる?『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード1)』トリビア10選|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
公開25周年記念!何個知ってる?『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード1)』トリビア10選

コラム

公開25周年記念!何個知ってる?『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード1)』トリビア10選

ジョージ・ルーカスが生み出した「スター・ウォーズ」シリーズの原点を描いた『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード1)』。公開25周年を記念して、「スター・ウォーズ」の日の前日にあたる5月3日から6日(月・祝)までの4日間限定で、全国25の劇場で初の4K版が特別上映中だ。デジタルテクノロジーの進化を受けジョージ・ルーカスが22年ぶりに監督復帰を果たした本作は、ルーカスが構想していた真の「スター・ウォーズ」といってもよい。高画質な4K版での帰還を記念して、スクリーンで味わうならチェックしたいポイントを中心に『ファントム・メナス』のトリビアをお届けする。

1. 廃品置き場に捨てられた『2001年宇宙の旅』のEVAポッド

スタンリー・キューブリックの映画『2001年宇宙の旅』に登場した、船外活動用の小型宇宙船「EVAポッド」
スタンリー・キューブリックの映画『2001年宇宙の旅』に登場した、船外活動用の小型宇宙船「EVAポッド」[c]Everett Collection/AFLO

オリジナル・トリロジーの頃から視覚効果の“お遊び”が話題を呼んだ「スター・ウォーズ」。その楽しみは『ファントム・メナス』にもしっかり受け継がれている。アナキンとオビ=ワンが出会うワトーのジャンクショップ。その廃品置き場には、SF映画の金字塔『2001年宇宙の旅』(68)のEVAポッドが転がっている。ほかにもメカ系ゲストは多く、コルサントの発着台のカットでは夜のビル街を『ブレードランナー』(82)のスピナーが飛行。セルフネタではクワイ=ガン・ジンたちがモス・エスパを歩くシーンで、緑色に塗られたルーク・スカイウォーカーのランドスピーダーが停車しているのが見てとれる。タトゥイーンの上空には『2001年宇宙の旅』のエアリーズ号も飛んでいるそうなので(ジョン・ノール談)、スクリーンで確認してみてはどうだろうか。

惑星タトゥイーンの都市モス・エスパでジャンクショップを営むワトー
惑星タトゥイーンの都市モス・エスパでジャンクショップを営むワトー[c]Everett Collection/AFLO

2. 元老院議会に「E.T.」が参加?

多くの惑星から議員が集結している元老院議会のシーンでは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『E.T.』(82)の“地球外生命体”たちの姿も見える。キャラクター名はグレブリップス(Grebleips)上院議員で、スピルバーグ(Spielberg)の名前を逆から読んだつづりになっている。同世代で共に学生映画で注目を浴びたルーカスとスピルバーグは旧知の仲。相互ゲストはスピルバーグのほうが先で、『未知との遭遇』(77)の巨大宇宙船マザーシップのミニチュアの表面に、豆電球を仕込んだ小さなR2-D2が紛れている。どちらも視覚効果クルーのお遊びだが、若い頃から互いの現場を行き来していたルーカスとスピルバーグの関係性が生み出したイースターエッグといえる。元老院議会のシーンでは、ほかにもトワイレックと一緒にILMやルーカス・フィルムのメンバーが素顔で出演していたが、現在は修正されている。

3. ナブーのパレード音楽は、”皇帝のテーマ”のアレンジ

一見華やかなパレード、その裏には皇帝の影が…?
一見華やかなパレード、その裏には皇帝の影が…?[c]Everett Collection/AFLO

通商連合に勝利したナブーのパレードで幕を閉じる本作。そこで流れる「オージーの大楽隊」は、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 (エピソード6)』(83)の「皇帝のテーマ」をアレンジしたバージョン。明るく楽しげな「オージーの大楽隊」と重苦しい「皇帝のテーマ」はイメージが真逆だが、皇帝ことパルパティーンが裏で糸を引いていることを象徴するため使用したという。同様に「アナキンのテーマ」には「帝国のテーマ」を盛り込むなど、ジョン・ウィリアムズは音楽面でシリーズに統一感を与えた。

ダース・ベイダーの”始まりの物語”を表現した秀逸なビジュアル
ダース・ベイダーの”始まりの物語”を表現した秀逸なビジュアル[c]Everett Collection/AFLO

4. ポッドレースの観客は全員綿棒だった!

アナキンが卓越した能力を発揮する前半の山場がポッドレース。その巨大なアリーナはミニチュアで、ジャバのボックス席や実況席など主要部分は1/4、1/8で、全景は1/72で作製された。主要部分は俳優やCGキャラが合成されたが、1/72のアリーナを埋め尽くした観客に使われたのは着色した綿棒!言われてみれば確かに観衆は微動だにしてないが、カメラワークや大歓声の効果音、アリーナ周辺に合成された人々のおかげで違和感はまったくない。なお歓声はサウンドデザイナーのベン・バートが、サンフランシスコ・49ers(フットボールチーム)の試合会場にレコーダーを持ち込んで録音した音源が使われた。

5. ポッドレースの舞台は、シリーズのほか作品でもたびたび登場

ポッドレースのコースの一部として登場するタトゥイーンのベガーズ・キャニオン。曲がりくねった岩壁が続く危険な谷は、過酷なレースを盛り上げた。ベガーズ・キャニオンは『スター・ウォーズ /新たなる希望 (エピソード4)』(77)でウォンプ・ラットの狩り場としてルークが言及。ドラマ「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」では、ディン・ジャリンが新しいナブー・スターファイターの試験飛行の場として使用した(ウォンプ・ラットもしっかり登場)。ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」ではオビ=ワンが姿を消すラストシーンに使われるなど、タトゥイーンを代表する名所なのだ。


白熱のポッドレースを劇場で!4K映像を楽しめるのはいまだけ!
白熱のポッドレースを劇場で!4K映像を楽しめるのはいまだけ![c]Everett Collection/AFLO