新章の幕開けを描く『猿の惑星/キングダム』が初登場!シリーズ6年ぶりV5達成の『名探偵コナン』を猛追

コラム

新章の幕開けを描く『猿の惑星/キングダム』が初登場!シリーズ6年ぶりV5達成の『名探偵コナン』を猛追

5月10日から5月12日までの全国映画動員ランキングが発表。ゴールデンウィークを圧倒的な強さで駆け抜けた『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(公開中)の快進撃は、GWが終わった今週もまだまだ続く。2位に大きな差をつけて首位を守り抜き、『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)以来6年ぶりに“5週連続No. 1”を飾った。

世界的人気シリーズ最新作が『名探偵コナン』を猛追!

「名探偵コナン」シリーズが5週連続No. 1を獲得するのは、“7週連続”を達成した『ゼロの執行人』以来
「名探偵コナン」シリーズが5週連続No. 1を獲得するのは、“7週連続”を達成した『ゼロの執行人』以来[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の公開5週目の週末3日間の成績は、観客動員36万2000人、興行収入5億3400万円。GW終盤で大きなブーストがかかった前週と比較すると、動員・興収共に32%。3分の1に満たない大幅なダウンに見舞われることとなったが、これは時期的に避けられないもの。それでもまだ週末だけで5億円の興収を稼ぐだけの勢いを保っている。

累計成績では動員が898万人、興収が128億円を突破。前作『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)が打ち立てたシリーズ最高興収の更新まではすでに10億円を切っている。同作はGW明けの週末時点での累計成績が動員783万人・興収111億円だったので、まだまだ大きなリードがある。ちなみに日本歴代興収ランキングでは、『ジュラシック・パーク』(93)を抜き去り27位まで浮上している。

【写真を見る】“伝説のラスト”から50年以上、いまなお愛され続ける「猿の惑星」シリーズ!リブート3部作を簡単におさらい
【写真を見る】“伝説のラスト”から50年以上、いまなお愛され続ける「猿の惑星」シリーズ!リブート3部作を簡単におさらい[c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

そんな『名探偵コナン』の牙城を崩さんとばかりに、今週は新作タイトルが続々公開され、トップ10圏内に4本の新作がランクインした。そのなかで最上位の2位でスタートしたのが、「猿の惑星」シリーズの最新作となる『猿の惑星/キングダム』(公開中)だ。

“猿に支配された惑星”を舞台に、その衝撃的なラストで伝説として語り継がれる『猿の惑星』(68)から始まったこのシリーズは、その後1970年代前半に4本の続編が制作され、2001年にはティム・バートン監督がシリーズ第1作の“リ・イマジネーション”に挑戦。そして2011年からは、すべての前日譚を描くリブートシリーズが新たにスタートした。

リブート3部作から300年後の世界を舞台に、“猿&人類”と猿の戦いが描かれる『猿の惑星/キングダム』
リブート3部作から300年後の世界を舞台に、“猿&人類”と猿の戦いが描かれる『猿の惑星/キングダム』[c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

遺伝子技術が進化した現代で、アルツハイマーの治療薬の実験台にされた猿から生まれたシーザーが独自の進化を遂げていく『猿の惑星:創世記』(11)。その10年後に人類の9割が死滅した世界を舞台に、かつて人類に虐げられた猿たちが立ちあがる『猿の惑星:新世紀』(14)、そして人間と猿との戦いが激化する『猿の惑星:聖戦記』(17)とリブートは3部作で展開。今回の『猿の惑星/キングダム』は、そのシーザーによる“復讐3部作”から300年後の世界を舞台に、新たな章の幕開けとなる。

初日から3日間の成績は動員18万2000人、興収2億7100万円。前作の公開時までは週末成績は土日2日間で発表されていたため正確な比較はできないが、『聖戦記』と『新世紀』は共に土日2日間で15万人弱の動員と約2億円の興収を記録している。それを踏まえれば今作もそこから大きく数字は落としてはおらず、半世紀以上続くこの「猿の惑星」シリーズがいまなお一定の支持を集めていることがよくわかる。

過去作を知らなくても楽しめる新章の幕開け!鑑賞後に過去作を振り返るのもおすすめ
過去作を知らなくても楽しめる新章の幕開け!鑑賞後に過去作を振り返るのもおすすめ[c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.


今回はリブート3部作の“その後”ではあるものの、過去のシリーズ作とは直結しない新たなストーリーが紡がれていることで、新規ファンの獲得にもつながっているようだ。しかも前作からの7年余りの期間で配信サービスが隆盛を極め、過去作にも容易にアクセスができるようになったことは本作のような長期シリーズにとって大いにプラスに働いていることだろう。

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