夏休みの幕開けは新作6本がランクインの大激戦!『怪盗グルーのミニオン超変身』が『キングダム 大将軍の帰還』を猛追
『劇場版すとぷり』『あのコはだぁれ?』など、新作タイトルが続々初登場
さてここからは、ほかの初登場作品を順にチェックしていこう。まず3位にランクインしたのは、2016年に結成され動画配信サイトを中心にした活動で人気を集めてきたエンタメアイドルユニット「すとぷり」初のアニメ映画『劇場版すとぷり はじまりの物語~Strawberry School Festival!!!~』(公開中)。
紅白歌合戦にも出場するなど飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍するすとぷりの“はじまり”が描かれる本作は、全国300館以上で生中継された公開記念舞台挨拶も大盛況。既存のファン層に支えられるタイプの作品ということもあり、7月26日(金)と8月2日(金)からはそれぞれ入場者プレゼントの第2弾・第3弾の配布も決定するなどリピーター戦略も万全。しばらくは動員ランキングで存在感を示すことになるだろう。
続く4位に初登場を果たしたのは、「呪怨」シリーズの清水崇監督がNMB48の元メンバーである渋谷凪咲を主演に迎えた新作ホラー『あのコはだぁれ?』(公開中)。昨年公開された『ミンナのウタ』(23)のDNAを継いだ本作は、夏休みの学校を舞台に、補習授業の教室で5人の生徒と1人の教師が“いないはず”の生徒をめぐる恐怖に襲われる様を描く学園ホラー。
今年の春休みに異色ホラー映画『変な家』(24)が予想外の大ヒットを記録したように、長期休暇のシーズンには学生たちに刺さるタイプの作品が健闘する傾向がある。特に“夏休み”と“ホラー映画”の組み合わせは、「学校の怪談」シリーズから近年の『事故物件 恐い間取り』(20)まで、とにかく相性抜群。そういった意味で『あのコはだぁれ?』も、夏休みのスタートにあわせて公開されたことが好スタートに大きく貢献したと考えることができよう。
フジテレビ系列で20年にわたって不定期で放送されてきた人気バラエティ番組を、JO1とFANTASTICSのメンバーを迎えて映画化した『逃走中 THE MOVIE』(公開中)は5位に初登場。スカーレット・ヨハンソンとチャニング・テイタムが共演した『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』(公開中)は7位に、1980年にヒットした「宇宙戦艦ヤマト」の劇場版アニメに新解釈を加えて再構築した全7章の第1作『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略』(公開中)は8位に初登場を果たした。
以下は、1~10位までのランキング(7月19日〜7月21日)
1位『キングダム 大将軍の帰還』
2位『怪盗グルーのミニオン超変身』
3位『劇場版すとぷり はじまりの物語~Strawberry School Festival!!!~』
4位『あのコはだぁれ?』
5位『逃走中 THE MOVIE』
6位『ルックバック』
7位『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』
8位『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略』
9位『映画 それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』
10位『ディア・ファミリー』
今週末は、マーベル・コミックの2大ヒーローが共演を果たす『デッドプール&ウルヴァリン』(7月24日公開)、浜辺美波が主演を務め「翔んで埼玉」の監督&脚本家が再タッグを組んだ『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(7月26日公開)、2007年に放送されたテレビアニメの劇場版『劇場版モノノ怪 唐傘』(7月26日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬