キムタクとの共演など日本にも縁あり…甘いマスクで一世を風靡するもハリウッドから姿を消していたジョシュ・ハートネットの風変わりなキャリア
キャリアの絶頂期にハリウッドからフェードアウト…
ハリウッドドリームを掴んだハートネットだが、全盛期を迎えると同時にハリウッドでの出演本数が徐々に減っていき、2012年にはついに出演が途絶えることに。なにがあったのかと思いきや、あるインタビューで「精神を病むギリギリのところだった。仕事に人生を奪われたくなかった」と語ったように、ストーカー被害など有名になったことでメンタルを脅かされる経験をし、ハリウッドと距離を置いて故郷のミネソタ州を拠点に仕事をしていたそう。
この時期にはスーパーマンやスパイダーマン、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』(05)のバットマン役といった超ビッグなオファーもあったが、スーパーヒーローとしてその後のキャリアを送ることを嫌い、断ったことを明かしている。また『ブロークバック・マウンテン』(05)でもホアキン・フェニックスと共に主演を務める予定だったが、『ブラックホーク・ダウン』や『ブラック・ダリア』との撮影の兼ね合いから叶わなかったそうだ。
キムタク、GACKTらと共演!日本関連の作品にも多数出演
そんなハートネットのキャリアにおいて、日本との縁がなにかと深いという点もユニークなところ。トラン・アン・ユン監督がメガホンを握った2009年の『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』では、殺人の記憶に苛まれる元刑事を演じ、傷を癒すことができるという青年シタオを演じた木村拓哉と共演を果たしている。
さらにその翌年に出演したのが日本の古典芸能である文楽にインスパイアされた『BUNRAKU ブンラク』(10)。ウディ・ハレルソン、ロン・パールマン、デミ・ムーアといった豪華俳優陣のなか、核戦争後の世界を放浪する流れ者の主人公を演じ、街を牛耳る男に挑むために共闘するという役どころでGACKTとも共演している。
それだけにとどまらず、2017年には英会話の講師に恋をしたOLが巻き起こす騒動を描いた日米合作の映画『オー・ルーシー!』に出演。寺島しのぶ演じる主人公を魅了するハグ好きな講師のジョンを演じ、どことなく胡散臭さも漂うユニークなキャラクターをチャーミングに演じてみせた。