没後10年となる高倉健主演作『君よ憤怒の河を渉れ』&『野性の証明』が4Kに!稀代の映画スターの足跡をたどる
高倉の俳優人生を決定づけた『駅 STATION』
その後も吉永小百合と初共演して、二・二六事件に加担する将校を演じた『動乱』(80/東映オンデマンドで配信中)、当時の日本映画の興行記録を塗り替えた配給収入59億円の大ヒット作『南極物語』(83)などの大作で存在感を示したが、その間に作られた『駅 STATION』(81)は、以降の高倉の俳優人生を決定づけた作品と言える。
『駅 STATION』は脚本家の倉本聰が、高倉へのプレゼントとして送った「駅舎」というタイトルの脚本が元になっている。北海道を舞台に刑事の三上と3人の女性との触れ合いが描かれていく人間ドラマだ。その監督に起用されたのが、降旗康男。降旗と高倉は東映時代に11本の映画でコンビを組んだが、そのほとんどがやくざ映画だった。
高倉の東映退社後は別の道を歩んでいた2人だが、やはり倉本脚本の『冬の華』(78/東映オンデマンドで配信中)でコンビが復活。『駅 STATION』には、『八甲田山』で高倉を足掛け3年にわたって撮り続けたキャメラマンの木村大作も加わり、ここから高倉、降旗、木村のゴールデントリオによる映画が生まれていく。
山口瞳の同名小説が原作で居酒屋の店主を演じた『居酒屋兆治』(83)、このトリオが中心となって立ち上げた会社、グループ・エンカウンターが企画し、元やくざの漁師に扮した『夜叉』(85)、向田邦子による名作ドラマのリメイクで友人の妻に想いを寄せる会社社長を演じた『あ・うん』(89)。降旗監督の演出と木村キャメラマンの映像美を得て、1980年代の高倉は意欲的にそれまで演じたことがない役に挑戦していった。
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