レゴラスの弓が刺さる感覚も味わえる!?超長尺アトラクションな『ロード・オブ・ザ・リング』SEE版4DXを体験してきた

コラム

レゴラスの弓が刺さる感覚も味わえる!?超長尺アトラクションな『ロード・オブ・ザ・リング』SEE版4DXを体験してきた

高まる『二つの塔』&『王の帰還』への期待

『旅の仲間』では、ガンダルフが闇に堕ち、ボロミアも敵の矢に討たれるなど、旅の仲間が改めて任務の厳しさ、重圧を思い知らされ、打ちのめされることになる。しかし、それでもフロドはサムを連れてモルドールへ向かう決意をし、アラゴルンとレゴラス、ギムリはウルク=ハイにさらわれたメリーとピピンを救出する選択をする。ガンダルフが放った言葉の通り、それぞれが与えられた役割を懸命に果たそうとするなかで、第1部の幕は閉じられる。バッドエンド的な幕引きながらそれでも希望を感じられるのは、前へと進み続ける登場人物のこうした姿が観客の心を激しく揺さぶるからに違いない。

人間の王族、エレンディルとイシルドゥアを祖先に持つアラゴルン
人間の王族、エレンディルとイシルドゥアを祖先に持つアラゴルン[c]2024 WBPI TM & [c] The Saul Zaentz Co.

壮大な物語は第2部『二つの塔』、第3部『王の帰還』へと続き、騎士の国ローハン、ゴンドールの王都ミナス=ティリス、モルドールの黒門、滅びの山へと世界もどんどん広がっていく。ローハンとサルマン陣営がぶつかる角笛城の合戦、木の髭らエントの大行進、巨大なオリファントがペレンノール野を蹂躙するシーンに、4DXがどのような演出を加えるのかと期待と楽しみが次から次へと湧き上がってくる。

最新作『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』につながるポイントも!

そして、12月末にはいよいよシリーズ最新作『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』が公開に。原作小説「指輪物語7 追補編」に記され、大勢の敵を素手で屠ったという“槌手王(ついしゅおう)”ヘルムの伝説に着想を得た物語が描かれ、製作総指揮でピーター・ジャクソン、プロデューサーとして「LOTR」の脚本を担当したフィリッパ・ボウエンも参加している。

「ロード・オブ・ザ・リング」の知られざる200年前の伝説の戦いを映画化した長編アニメーション『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』
「ロード・オブ・ザ・リング」の知られざる200年前の伝説の戦いを映画化した長編アニメーション『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』LOTR TM MEE lic NLC. [c] 2024 WBEI

主人公はローハンの若き王女ヘラ(声:小芝風花)。ヘルム王(声:市村正親)に護られながら平穏な日々を送っていたローハンだったが、突然の敵襲を受け、王国は滅亡の危機に陥ってしまう。平和が壊されていくなか、運命はヘラに託された。しかし、そんな彼女の前に、かつて共に育った幼なじみのウルフ(声:津田健次郎)が最大の敵として立ちはだかる。

物語の舞台は誇り高き騎士の国ローハン
物語の舞台は誇り高き騎士の国ローハンLOTR TM MEE lic NLC. [c] 2024 WBEI

ローハンが舞台ということで、実写3部作においてセオデン王(バーナード・ヒル)やエオウィン(ミランダ・オットー)、エオメル(カール・アーバン)らが本格的に活躍する『二つの塔』、『王の帰還』とのつながりは強い。特に『二つの塔』のクライマックスとなる角笛城があるヘルム峡谷は、『ローハンの戦い』でメインキャラクターとなるヘルム王に由来し、彼が角笛を吹き鳴らしただけで大勢の敵兵を恐怖させたという伝説を想起させる巨大な角笛も城内に設置されている。角笛城がローハンにとって重要な場所である理由が最新作で明かされるはずだ。


“槌手王”の異名を持つローハン第9代国王、ヘルム
“槌手王”の異名を持つローハン第9代国王、ヘルムLOTR TM MEE lic NLC. [c] 2024 WBEI

『旅の仲間』にもまた、『ローハンの戦い』とのつながりを感じさせるポイントが。ゴンドールの執政官の長子であるボロミアは同盟国であるローハンの街道を通ってミナス・ティリスに入り、装備を整えたうえでモルドールへと向かうべきだと考えており、そのことをしきりに提言しては、ガンダルフを失い旅のリーダーとなったアラゴルンとも衝突していた。追加された未公開シーンには思い詰めるボロミアの姿も確認でき、彼が次第に指輪の魔力に取り憑かれていく様がより深く描かれている。また、大河をボートに乗って進む一行の前にアルゴナスの巨大な石像が姿を現すが、2体のうち右側に立っているものはヘルム王だとも言われている。

いざ!“中つ国ライド”へ

スペシャル・エクステンデッド・エディションの劇場上映というだけでも貴重な機会なのだが、『旅の仲間』は208分、『二つの塔』は224分、そして『王の帰還』はなんと253分(実に4時間13分)!このような超長尺映画を4DXで体験するというのはそうそう巡り会えるものではないだろう。ニュースが発表された際には、ファンからの「長時間に耐えられるか!」や「トイレどうしよう!」といった嬉しさから来る悲鳴も聞こえてきた。『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』は11月29日(金)~12月5日(木)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』は12月6日(金)~12月12日(木)での上映を予定。おそらく“史上最長”となるアトラクション、“中つ国ライド”にぜひ参加してみてほしい!

取材・文/平尾嘉浩

【『ロード・オブ・ザ・リング』3部作スペシャル・エクステンデッド・エディション(4DX 2D字幕版)上映情報】

11/22(金)~11/28(木):
『ロード・オブ・ザ・リング』スペシャル・エクステンデッド・エディション
上映時間:3時間28分(208分)

11/29(金)~12/5(木):
『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』スペシャル・エクステンデッド・エディション
上映時間:3時間44分(224分)

12/6(金)~12/12(木):
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』スペシャル・エクステンデッド・エディション
上映時間:4時間13分(253分)

※上映フォーマットは4DX2D字幕版となります。
※途中休憩はございません。
※劇場情報は公式HPよりご確認ください。

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