“スッポン”初体験の阿部寛に桂文枝がチクリ!『のみとり侍』浪速プレミアに観客大興奮
2016年に大ヒットした『後妻業の女』の鶴橋康夫監督による時代劇『のみとり侍』が5月18日(金)より公開される。
江戸時代に実在した猫の蚤をとって日銭を稼ぐ仕事“蚤とり”。その実態は女性に愛をご奉仕する添寝業だったという小松重男の小説「蚤とり侍」をもとに描く本作で、左遷され裏稼業を命じられるエリート藩士・小林寛之進に挑むのは阿部寛。共演には、寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、松重豊、桂文枝と個性的な面々が集結。
本作の公開を記念して、4月29日に阿部、豊川、鶴橋監督が揃って大阪へ赴き老中・田沼意次役を演じた桂文枝も合流して「浪速プレミア」と銘打った大阪完成披露試写会舞台挨拶が開催された。
本イベントは上映後、本編の余韻も冷めやらぬなかスタート。キャストたちは会場である松竹座の特性を活かし、煌びやかなムービングライトの中、花道から登場。まず豊川、桂が役の衣装で登場すると、まさにスクリーンの中から飛び出してきたかのような姿に会場は大盛り上がり。そしてちょんまげ姿の阿部が花道上のスッポン(せり上がり)から登場すると、更なる歓喜の声があがる。
一昨日から大阪入りしていた阿部と豊川に大阪の魅力を問うと、阿部が「2日とも美味しい食事を頂きましたが、皆様の包みこむような笑顔に一番“大阪”を感じています!」と語り会場を沸かせれば「僕は大阪出身なので凱旋となりましたが、ここにいる皆様全員親戚のようです(笑)」と、豊川が負けじと笑いを誘う。
イベント会場となった松竹座は、1923年の開館以来約100年にわたり長年歌舞伎や音楽劇、映画を上演しており、“大阪の文化の殿堂”と言われる。東宝配給の本作は、全編を京都撮影所(東映)で撮影したため、本日の松竹座(松竹)でのイベントをもって、邦画3社の垣根を越えた史上初のコラボを達成することとなった。これについて桂は「よしもとの私が“松竹”座に出るのも珍しいのよ?」とベテランならではの感想を披露し、観客席も感心しきり。
阿部と桂の共演シーンについて桂が「私の最初のシーン、阿部さんは出番がなかったのに来てくれたんですよ。すごく嬉しかったのですが、あれは私の演技が心配だったのかな?」とジョークを飛ばすと、阿部は苦笑いをしながら「あのシーンは自分自身も楽しみにしていたんですよ。心配は少々しかありませんでした」とジョークで返し、和やかな雰囲気で撮影時の思い出を語っていた。
最後に、桂が阿部、豊川、監督に促して、大阪の来場者に向けて、3人見事なハモリで劇中の印象的な台詞である「いらっしゃーい」を披露。大阪らしい陽気な笑いに包まれ、大盛況のうちに舞台挨拶は終了した。
文/編集部