山下智久、10年前は「周りを見る余裕がなかった」『コード・ブルー』を経て得た成長とは?
重なる、山下智久と藍沢耕作の人生
思い起こせばシリーズ当初の藍沢は、自分の利益しか考えていない未熟な医者だった。それが「誰かのために医者でありたい」と言えるまでに成長した。山下は「救命の現場はすごくつらくて大変な場所なんですけど、孤独に生きてきた藍沢にとって、初めて見つけられた自分の居場所。その仲間たちに自分の気持ちを伝えることが、劇場版での藍沢の“ゴール”だと思います」と分析する。
では、山下自身はこの10年でどんな変化があったのか。そこに返ってきたのは「僕も、あのころはがむしゃらに自分のために頑張っていた。いま思い返すと、若くて、周りを見る余裕がなかっただけだった。やっと『この先の“なにか”のために頑張ろう』って思えるようになりました。これは僕の1つの成長と言っていいのかなと思います」という、まるで藍沢のセリフかのような答え。医師として困難に立ち向かってきた藍沢耕作の人生と、常に芸能界の最前線で邁進してきた山下智久の人生は、とても近い場所にあるのかもしれないと思わせる瞬間だった。
取材・文/トライワークス
作品情報へ