ケイト・ウィンスレットが落涙…がんの女性を救うための奮闘叶わず
先月30日、ランカシャーで営まれた一般女性の葬儀に、女優のケイト・ウィンスレットが参列したことが報じられた。ケイトはこの女性のがん治療のために尽力していたが、願いむなしく無念の結果となってしまった。
亡くなったジェマ・ナトールさん(享年29)は2014年、第1子妊娠直後に卵巣がんが発覚。がん治療を受けるには中絶する以外なかったが、ジェマさんはお腹の子の命を守ることを選択した。しかし腫瘍があまりにも大きくなってしまったため、36週目で帝王切開を受けて出産。同時に腫瘍の切除手術を行ったという。娘のペネロペちゃんは無事に誕生し、現在4歳になっている。
ジェマさんは出産の2週間後から抗がん剤治療を受け、医師から寛解を告げられていた。しかし2016年には、肺と脳にがんが転移していることが発覚。ジェマさんと母ヘレンさんはドイツでの免疫療法に懸け、募金サイト「GoFund Me」での資金集めを開始した。ちょうど同じ時期、ケイトは肝臓がんで闘病していた母親のために免疫治療について調べる中で、ジェマさんの募金活動を知ったという。
ケイトがジェマさんの募金サイトを見た時はまだ9000ポンド(約130万円)しか集まっておらず、目標額の30万ポンドにはほど遠い数字だった。これを見たケイトはサポートを申し出て自ら募金を呼び掛け、目標額まであと一息というところで、『タイタニック』で共演したレオナルド・ディカプリオにも声をかけた。ケイトは「ジャックとローズ(『タイタニック』での2人の役名)とのディナー権」をオークションに出し、自分の獲得分をジェマさんに寄付。ジェマさんはドイツでの免疫治療を受け、医師の余命宣告から1年半の延命を果たしたが、先月14日に天国へと旅立った。
涙を押さえながら疲れ切った表情で葬儀に参列したケイトは、我が子の命を優先したジェマさんの強さを称える弔辞を述べた。母のヘレンさんは生前のジェマさんの要望に応え、がん患者とその家族を支えるホスピス・カウンセラー支援のため、今後もチャリティ活動を行っていくという。
UK在住/シャオ