「Fate」はなぜ人気なのか?劇場版プロデューサーの言葉から読み解くシリーズの強さ
映画としてアニメとして、ひたすら"おもしろさ"を追究
――[Heaven’s Feel](以下[HF])の”映画ならではの“魅力・こだわりは、どんなところにあるのでしょう?
「魔術師と英霊が覇を競い合う聖杯戦争、という一見するとバトルの爽快感(エンタメ性)が強い大きな世界観であり、事実ufotableさんが描かれるバトルシーンが超凄まじいアニメ映像になっている、という上で、描かれる中心が”一人の少年と一人の少女の物語”だということを強く感じられる2時間である、ということでしょうか。しかもそれが儚く美しくおもしろいです」
――[HF]において、実写とアニメの垣根を越えて、きっと観たらわかる”驚き”を挙げていただけたらと思います。
「バトル、恋愛、葛藤と選択、サスペンス…など、それ一つで1本の映画を作れるテーマが凄いバランスで全て詰まっているおもしろい作品であることです。さらに『第二章』は、起承転結でいうなら、”承承承転転転承転承転承転転”ぐらい見どころ満載なので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」
――映画界は年末年始もアニメの公開が相次ぎます。かつて深夜アニメとして流れていたようなアニメが現在映画館で全国公開されるようになった現状について、高橋さんはどう捉えていますでしょうか?
「先人や先輩たちがおもしろいアニメを作り続け、それを観て多くのアニメファンが生まれ続け…私自身もその一人ですが、その分母故に興行として成立すると映画館さんが受け入れて下さっている、というシンプルな理由だと思っています。ですので、深夜だからとかはあまり関係がなく、生かすのはただ一つ”おもしろいものを作る”ということだと思います。もちろん、アニメなら何でもではなく、個々の作品本位ではありますが。私自身、末席でその役に立てる仕事が出来たらうれしいですね」
取材・文/トライワークス
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