「不思議な経験でしたね」稲垣吾郎主演『半世界』からメイキング映像が初解禁
稲垣吾郎主演映画『半世界』から、稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦の4人と、阪本順治監督のコメントが入った撮影中のメイキング映像が解禁。あわせて、先日行われた地方活性イベントで、坂本監督が映画制作エピソードを語ったコメントが到着した。
本作は、39歳という人生の折り返し地点を迎えた男性3人がこれまでの"人生半分”を振り返る時、家族や友人との絆を通じ、改めて大切なものに気づきを得ていく物語。メイキング映像の中でも稲垣や長谷川が「世界」「人生」という言葉で撮影を振り返っている。
本作のロケを三重県の各地でおこなった阪本監督は、20日に「地方に新しい暮らしを探しに行こう JOIN 移住・交流&地域おこしフェア」で講演会に登壇。三重県各地の人々の協力を得て映画を制作した際のエピソードを語った。
「炭焼き職人の森前さんがまず自分たちを受け入れてくれた。そこからすべてが始まり、炭焼き小屋だけでなく、リアス式海岸や山なみなど、映画としての言語がとても潤沢な土地でした」。
全国約500の団体が地元の魅力を紹介する本イベント。フィルムコミッションなど、各地域の協力を得て映画制作することについて監督は「地域振興と映画振興ということがバランスよくいくと良いと思います。地域の方には撮影を通じて映画に興味を持ってもらい、映画をさらに好きになっていただきたいという側面もあります。監督というのは、地元の人でないと知らないところなどでロケをしたがるものなので、いろいろな方と密接に付きあいますから、こんな人(映画人)とどうして付き合わなければいけないんだ、と思われたらおしまいなんですよ」と語ってくれた。
また、『半世界』のテーマについて問われると、「小さな地方のもう一つの市井の人々の世界も大切なんだ、という意味も込めています。“世界”って地球儀を眺めた“世界”もありますが、地元も“世界”だし、自分自身も“世界”。“世界”の“世”というのは時間、“界”が空間という意味合いだそうで。“世界”は時間と空間を有したものすべてを指しています。ご自分の家庭も“世界”と捉えていただけたらと思います」と答えた。
昨年60歳を迎えた阪本監督。自身の人生については「いままで修練してきたことを一度おいて、またゼロから学ばなければならないところに我が身を投じることができるか、そこで“違う自分”を見ていたいと思ったんです」と語る。
監督の言葉を通じてまた新たな魅力が語られた『半世界』は、いよいよ2月15日(金)公開となる。
文/編集部