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松坂桃李、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を初受賞!『孤狼の血』は「財産」

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松坂桃李、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を初受賞!『孤狼の血』は「財産」

第42回日本アカデミー賞授賞式が3月1日にグランドプリンスホテル新高輪で開催され、『孤狼の血』の松坂桃李が最優秀助演男優賞に輝いた。松坂が同賞を獲得するのは初めてのこと。名前を呼ばれた瞬間、目を丸くした松坂。役所広司、白石和彌監督とがっちり握手を交わしてステージに上がり、「いやあ、本当にすごくうれしいです」と噛みしめるようにコメント。白石監督との出会いについて喜びを語り、声を震わせながら「財産のような作品になりました」と感激をあふれさせた。

本作は、第69回日本推理作家協会賞に輝いた柚月裕子の警察小説を白石和彌監督が映画化。暴力団対策法成立直前の昭和63年の広島のとある街を舞台に、刑事とやくざたちの熱い生きざまを描く。松坂は、やくざとの癒着など黒い噂が絶えない刑事の大上(役所広司)のやり方に疑問を持ちながらも、徐々に影響を受けていくエリート新人刑事、日岡役を演じ、もがき、苦しみながら成長していく若者の姿を情熱的に体現した。本作の演技で、第92回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞、第61回ブルーリボン賞助演男優賞、第40回ヨコハマ映画祭助演男優賞、第10回TAMA映画祭最優秀男優賞を受賞している。

松坂は「20代の半ばくらいから、マネージャーさんと『違う色の作品に挑戦をしていきたい』という話をしていた」と切り出し、「どういう作品がいいかという話をしているなかで、白石さんの『凶悪』を観た。ぜひ白石監督の作品に出たいと言っていた。そんななかご縁があって、白石さんとお仕事をする機会があった」と『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)について言及した。

「とんでもないゲスな役。自分がやったことのない、まったく毛色の違った役で刺激をいただいた」と白石監督とのタッグで新境地を開けたと語り、「また『孤狼の血』で呼んでくださって、そこでは役所さんと再会をさせてくれた。僕にとって財産のような作品になりました」としみじみ。「いやあ、本当にうれしいです。キャストの皆さん、スタッフの皆さんと喜びを分かち合えるのが最高の時間」と『孤狼の血』のメンバーを思い、笑顔を弾けさせていた。

ほかに優秀助演男優賞を受賞したのは、『北の桜守』の岸部一徳、『空飛ぶタイヤ』のディーン・フジオカ、『散り椿』の西島秀俊、『検察側の罪人』の二宮和也。それぞれがステージで喜びを口にした。

取材・文/成田 おり枝

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