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総勢8名の回答をイッキ見!映画ライターが選ぶ、2019年のベスト映画は?

コラム

総勢8名の回答をイッキ見!映画ライターが選ぶ、2019年のベスト映画は?

ジェンダーや種などあらゆる境界を越えて本当の自分を見つける(神武団四郎)

周囲の人たちとは異なった容姿を持ち、孤独だったふたりが出会う(『ボーダー 二つの世界』)
周囲の人たちとは異なった容姿を持ち、孤独だったふたりが出会う(『ボーダー 二つの世界』)[c]Meta_Spark&Kärnfilm_AB_2018

1.『ボーダー 二つの世界』(18)

2.『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)

3.『アス』(19)

『ボーダー』はジェンダーや種などあらゆる境界を越えて本当の自分を見つける主人公を、緻密な映像で描いたファンタジー。希望に満ちたラストも心を洗われた。在りし日のハリウッドへの郷愁が詰まった『ワンス~』は、美男美女にアクション、サスペンスからゴア描写まで見せ場の連続。キュートなマーゴット・ロビーのシャロン・テート、ちょい役ながらなりきり度100%なダミアン・ルイスのスティーブ・マックイーンも〇。自分そっくりな得体の知れない何かに襲われる『アス』は、『ゲット・アウト』(17)に続き不条理世界に浸れるジョーダン・ピールの異色スリラー。スリリングな展開だけでなく、キャスティングもすばらしい。劇場公開作以外ではNetflixの『アイ・アム・マザー』。AIは近年のSF映画のトレンドだが、ヒネリを効かせたアイデアが光る一本。

世界的に格差問題がのっぴきならない状態なのか、貧困テーマの作品が多い(折田千鶴子)

カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞した『パラサイト 半地下の家族』
カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞した『パラサイト 半地下の家族』[c]2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

1.『パラサイト 半地下の家族』(19)

2.『存在のない子供たち』(18)

3.『少女は夜明けに夢をみる』(16)

年末いきなり“キタ~ッ!!”と『パラサイト』が現れ、それに引っ張られ、すでにTV Bros.で発表したランキングが変動。いわば“貧困作品傑作選”に。世界的に格差問題がのっぴきならない状態なのか、貧困テーマの作品が多いこと。中でも1位作品は尋常じゃないおもしろさ。軽くジャンルを超えた内容、台詞一つひとつとその間合い、あとでいちいち小さく納得してしまうさりげない伏線の張り方も、おかしくて楽しくて。それでいて人間のイヤ~な面も見せつつ、怖くて衝撃的!さらに後ろ髪を引くオチ……もう、すべてが詰まっている。2位、3位共々、驚愕しつつ心がガクガク震える傑作!3作共に社会派なのにエンタメ性も不思議とハンパないのが、またスゴイ。ズバリ、いま観るべき3作品。ちなみに絶好調の邦画No.1は、『凪待ち』です!

構成/トライワークス


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■『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
4K ULTRA HD&Blu-rayセット【初回生産限定】
2020年1月10日(金)発売
価格:6,800円+税
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

■『アベンジャーズ/エンドゲーム』
4K UHD MovieNEXプレミアムBOX(数量限定)
発売中
価格:10,000円+税
発売・販売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン

■『クロール ―凶暴領域―』
Blu-ray+DVD
2020年2月5日(水)発売
価格:3,990円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

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