トリンドル玲奈と真野恵里奈が篠田麻里子の鎖骨を絶賛
トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜というトリプルヒロインで放つ『リアル鬼ごっこ』(7月11日公開)は、サスペンス、アクション、スプラッターと、大興奮の快作となった。原作は山田悠介の同名人気小説。でも、園子温監督は原作を映画化したというよりも、原作にインスパイアされ、そのスピリットを抽出して異色作に仕上げたという印象を受ける。トリンドル玲奈たち3人にインタビューし、撮影裏話を語ってもらった。
何者かに追われ、命懸けの逃亡劇が繰り広げられるというのは原作小説と同じだ。ミツコ(トリンドル玲奈)、ケイコ(篠田麻里子)、いづみ(真野恵里菜)が、とにかく逃げて逃げて逃げまくる!撮影現場は、かなり過酷だったという3人。
トリンドル玲奈は、篠田のアクションを絶賛する。「篠田さんは先に練習場所でアクション練習を始められていて、私は後日、そこに入りました。そしたら、篠田さんは、アクションがもうできあがっていたので『やばい!』と思いました。私は体を動かすのがすごく苦手なので不安になっちゃって。動きもすごいし、実際に映像で観てもすごく格好良いんです。私はおびえて逃げているだけだったので、すごく頼もしいなと思いました」。
真野も「私も篠田さんを見て、うらやましいと思いました。華やかな姿はしているけど、強さがあり、凛としている。でも、恐怖心も感じられるし。自分では絶対できないなあと。特に構えた時の鎖骨ラインがきれいなんです」と言うと、トリンドルも「そう、鎖骨!すごくきれい。練習の時からずっとそこだけを見ていました」と同意する。篠田は「見られていたんですね。気付かなかった」と照れ笑い。
真野は、篠田について「身長が高く、足も長いので、本当に足蹴りが格好良いんです。私はアクションに憧れをもっているタイプなので、こういうふうに構えたら格好良く見えるんだなあと思いながら、映画を観させていただきました」と目を輝かせる。
劇中でいちばんアクションシーンが多かった篠田は、かなり練習にも力を入れたそうだ。「私は、いつかアクションの映画に出たいと思っていて、キックボクシングに1年通っていたんです。でも、まさか園さんの作品でアクションができると思ってなかったので、びっくりしました。ただ、現場に行ったら、キックボクシングとアクションは全然違うから、ゼロからのスタートですと言われて。確かに全く違ったので、今回本当に勉強になりました」。
また、篠田も2人の演技に心を動かされたと言う。「映画を観て、トリちゃんの悲壮感がすごく伝わって、それが新たな魅力になっているなと思いました。真野ちゃんは、すごく安定感があるので、安心して見れました」。トリンドルも真野の安定感には感心したそうだ。「すごく寒い日に、着ているけど着てないような裸のような服で撮影して、すごく大変だったのではないかと、スタッフさんが言っていました」。
真野は、「いやいや」と恐縮しながら「トリンドルさんだって、大変だったでしょう。出ているシーンも長いし、走るし、困惑するし、叫ぶし。でも、普通の楽しい学校のシーンもあるし、いろんな表情を求められましたよね。あの時期に、川に入ったシーンを観た時はびっくりしました」と驚く。
篠田も「そうそう!」とうなずくと、真野も「撮影日が違うからみんながみんな、お互いに体を心配し合っていました」と顔を見合わせ、3人で笑い合った。
園監督の下、過酷な撮影に挑んだトリンドルたちだが、その健闘ぶりはスクリーンにしっかりと活写されている。多数のトラップが待ち構えている新生『リアル鬼ごっこ』は、覚悟して挑みたい快作だ。【取材・文/山崎伸子】