「あさが来た」の波瑠、新作映画の撮影は「苦しかった」
11月21日(土)、『流れ星が消えないうちに』の初日舞台挨拶が角川シネマ新宿にて開催され、主演の波瑠をはじめ、入江甚儀、葉山奨之、黒島結菜、小市慢太郎、柴山健次監督、主題歌を担当した塩ノ谷早耶香、挿入歌を担当した桐嶋ノドカが登壇した。
本作は、発行部数30万部を超え、広く親しまれている橋本紡(『半分に月がのぼる空』シリーズ)の同名小説を映画化したもの。NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」のヒロインを務める波瑠が主演を務める、ヒューマンラブストーリーだ。突然の事故死によりかつての恋人を失い、前に進めずにいた主人公の奈緒子が、同じく過去に立ち止まったままの現在の恋人や家族との関わりにより、やがて再びゆっくりと前に向って歩き出す姿が描かれている。
波瑠は、「(撮影中)私は奈緒子の身に起こったことを想像して、いつも悲しく、苦しかったんですけど、現場はどんよりしていたわけではなく温かく幸せな空間でした」と撮影時を振り返り、「普段の私は嫌なことは寝たら忘れるタイプです」と付け加えて笑った。
また、入江(川嶋巧役)は、「巧が奈緒子を思う気持ちは理解できました。自分も相手を気にして一緒に転げ落ちちゃうタイプ。すごく良い役に出会いました」とコメント。葉山(加地径一郎役)は、「(径一郎を演じて)ちょっと星に詳しくなったかなと思う。今度、星空検定にもチャレンジしたい。撮影中は本当に流れ星を見たんですよ。現場で、『甚儀!流れ星が見えたよ!』って。まさか吉祥寺で見られるとは思いませんでした」と興奮の面持ちで語っていた。
最後に柴山健次監督は、「この作品では“失ったものによって前へ押された”ということを描きたかった。これだけ地味なものはなかなか伝わっていかないと思うんですが、上映時間の2時間は“内容が心に染みる時間”として必要だと思う。是非劇場で見ていただけるよう、お願いします」とアピールしてイベントを締めくくった。【取材・文/平井あゆみ】