映画界の名匠が手掛けた濃密な群像劇!「連続ドラマW 悪党 〜加害者追跡調査〜」の“3つのポイント”とは【レコメンW】
映画並みのスケールと、海外ドラマばりの中毒性…そんなドラマ、観たくありませんか?
WOWOWが贈るオリジナルドラマには、映画ファンや海外ドラマファンが、日本のテレビドラマに感じてきたであろう“物足りなさ”を払拭するような作品が目白押し。
この連載企画「レコメンW」では、映画ファンの代表として映画プラットフォーム「MOVIE WALKER PRESS」の編集部、海外ドラマファンの代表として雑誌「DVD&動画配信でーた」の編集部がタッグを組み、必見のWOWOWのオリジナルドラマをレコメンドしていきます。
「日本のドラマはあんまり…」と思っている映画ファンも、海外ドラマファンも、この連載を読めばWOWOWのオリジナルドラマの魅力に気づくこと間違いなし。第8回となる今回は、「MOVIE WALKER PRESS」編集部の魚田が「連続ドラマW 悪党 〜加害者追跡調査〜」(全6話)の必見理由をご紹介します!
WOWOWのオリジナルドラマ「連続ドラマW」って?
WOWOW独自のドラマ製作プロジェクトとして2003年にスタートした長編ドラマ枠「ドラマW」。市川崑監督や大林宣彦監督ら日本映画界のレジェンドたちが手掛けた作品は大きな話題を呼び、2008年からは連続ドラマ枠「連続ドラマW」の製作も開始。濃密な人間ドラマから骨太な社会派ドラマ、映画スケールのアクションや本格ミステリーなど幅広いジャンルの作品を次々と生みだし、これまで「東京ドラマアウォード」や「日本民間放送連盟賞」など数多くの賞を受賞している。
今回レコメンドするのは「連続ドラマW 悪党 〜加害者追跡調査〜」!
ベストセラー作家の薬丸岳が2009年に発表した小説「悪党」を、『64-ロクヨン- 前編/後編』(16)や『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(17)、現在公開中の『糸』などの人間ドラマを数多く手掛け、ベルリン国際映画祭の受賞歴も持つ瀬々敬久監督が連続ドラマ化。東出昌大演じる元警察官の探偵、佐伯修一が、犯罪被害者遺族としてのトラウマを抱えながら犯罪加害者たちの現状を調査し、憎しみと赦しの狭間で葛藤していく姿がスリリングかつエモーショナルに描写されていく。
捜査中に問題を起こし警察を辞めることになった佐伯は、木暮(松重豊)が所長を務める探偵事務所で働きはじめる。ある時、とある夫婦から「息子を殺し、少年院を出て社会復帰している加害者の男を追跡調査してほしい」という依頼を受けた佐伯は、調査対象である坂上(青柳翔)に接近。彼がリーダーをしている振り込め詐欺グループに加わった佐伯は、夫婦からの「許すべきか否か、その判断材料を見つけてほしい」という依頼に、ある結論を見出していく。そして「犯罪加害者の追跡調査」を続けるなかで様々な犯罪加害者のその後に触れ、やがて15年前に佐伯の姉・ゆかりを死に追いやった3人の“悪党”へとたどり着くことになる。
これが連続ドラマ初主演となった東出や、稀代のバイプレイヤーとして多方面から絶大な信頼を寄せられている松重。さらには板谷由夏や新川優愛といった盤石のレギュラーキャストに加え、各エピソードのゲスト出演者も豪華な顔ぶれが揃ったことも大きな話題に。犯罪の被害者遺族は加害者とどのように向き合うべきなのか。そんな答えのないテーマに真正面から向き合った本作の見どころとなる“3つのポイント”を、類似したテーマを持つ映画作品と絡めながらレコメンドしていこう。