アメリカ村に海遊館、HEP FIVE、なんばパークスも…『ジョゼと虎と魚たち』で大阪を“街ブラ”気分|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
アメリカ村に海遊館、HEP FIVE、なんばパークスも…『ジョゼと虎と魚たち』で大阪を“街ブラ”気分

コラム

アメリカ村に海遊館、HEP FIVE、なんばパークスも…『ジョゼと虎と魚たち』で大阪を“街ブラ”気分

2003年に妻夫木聡&池脇千鶴の共演で実写映画化もされた青春小説の金字塔が、新たにアニメーション映画『ジョゼと虎と魚たち』として公開中だ。物語の舞台となるのは、原作者の田辺聖子が生まれた場所でもある大阪。恒夫役の声を務めた中川大志と、ジョゼ役の清原果耶からのコメントと合わせて、劇中に登場する印象的なスポットを辿っていきたい。

道頓堀のグリコサイン
道頓堀のグリコサイン[c]2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

実在する地域を物語の舞台とし、アニメーションで描くことは珍しくなくなったが、特に本作はその描き込みが細やかで、リアルな街がスクリーンに広がっている。作品を観た中川は「(タムラコータロー)監督から『実際にいろんな所をロケハンした』とうかがいました。メジャーなスポットはもちろん、何気ない線路沿いや並木道などを練り歩き、ジョゼが大阪のどのあたりに住んでいるのかをイメージしたそうです」と説明し、映像の出来栄えに感激した様子。

続いて清原も「“茶屋町”の入り組んだ街並みが再現されていて、『すごい!』とテンションが上がりました。紅葉のきれいな毛馬桜ノ宮公園で、ジョゼが恒夫に車椅子を押してもらいながら歩いているシーンも大好きですね」と具体的なシーンや場所を挙げながら本作の魅力を説明してくれた。

ジョゼ役を務めた清原果耶
ジョゼ役を務めた清原果耶撮影/富塚 沙羅

ジョゼと恒夫の出会いの場所、愛染坂

物語の冒頭、脚が不自由なジョゼは車椅子に乗ったまま坂道を猛スピードで駆け下り、コントロールを失ってしまう。そこを偶然通りかかった恒夫が救出し、2人の交流が始まる。この坂のモデルとなったのが、天王寺七坂の一つ、愛染坂(あいぜんざか)で、特徴的な波型の敷石もきちんと描写されている。
「すごく勾配が急な坂ですが、モデルになっている坂があるんですね」と中川も驚き。

坂を猛スピードで駆け下りるジョゼを恒夫が救出
坂を猛スピードで駆け下りるジョゼを恒夫が救出[c]2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

坂を登った先には、名前の由来となった愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)があり、大阪市内最古の建造物と言われる多宝塔(たほうとう)が建っている。ちなみに、この愛染堂勝鬘院は“縁結び”のパワースポットとしても有名で、その効果は映画を観る限りバッチリ!

ジョゼが初めての“海水の味”に感動した須磨海浜公園

「海が見たい」と言うジョゼを連れて恒夫が訪れた場所は、実は大阪ではなく兵庫県神戸市の須磨海浜公園が舞台となっている。園内には水族園に球技場、ヨットハーバー、国民宿舎、長汀白砂と老松に囲まれた広場などがあり、その恵まれた景観から“東洋のニース”にも例えられている。劇中では、初めて経験する海水の味にジョゼが驚き、はしゃぐ様子が印象的で、恒夫に抱きかかえられながらの夕日を背にした映像の美しさに見入ってしまう。

初めての海水の味に感動するジョゼ
初めての海水の味に感動するジョゼ[c]2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

初登場時は夏だが冬の景色も描かれ、季節によって異なる表情が2人の心情ともリンク。この場所について中川は「時間帯によって、その一瞬でしか見ることのできない空や海の色が描かれています」と、美麗なアニメーションを絶賛している。


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