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清水崇監督が『クワイエット・プレイス』の“巧さ”を力説!「冒頭10分間で一気に引き込まれた」

インタビュー

清水崇監督が『クワイエット・プレイス』の“巧さ”を力説!「冒頭10分間で一気に引き込まれた」

「コロナ禍のいま、目に見えない“なにか”を描くスリラーやホラーの恐怖は、以前よりもリアルな形で迫ってくる」

話を聞けば聞くほど、清水監督がクリエイターとしてだけでなく、いち映画ファンとして本作を楽しんで観たことがわかってきた。というところで、いよいよ新作『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』の話題を振ってみたのだが…。清水監督から返ってきたのは「なにも情報を入れないようにしています。予告編も観てないです」という、ファンならではの言葉だった。そのうえで、「僕が気になるのは、1作目でエヴリンが産み落とした赤ちゃんです。一番守らなきゃいけない、でも、声を出すことを制御できない危ない存在ですから。その赤ちゃんを、クラシンスキー監督が今回の続編でどう活かすのか?そこはやっぱり期待しちゃいますね」。と付け加えた。


『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は5月28日(金)公開
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は5月28日(金)公開[c]2019 Paramount Pictures. All rights reserved.

「1作目がこんなに好きじゃなかったら、あの続きをあれこれ考えたかもしれないけれど、あまり考えたくない。前作で家を失ったから、エヴリンたちは街に出ていくことになるんでしょうけど、風呂敷は広げすぎないでほしいですね。こういう世界になってしまった経緯がわからないから1作目が怖かったわけだし、僕はそこでこのシリーズを好きになってしまったので」と切実に訴える。

いちファンとして、続編『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』にも期待
いちファンとして、続編『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』にも期待

それでも「あの家族がどうなったのかは気になります」と、清水監督は打ち明ける。「弱々しかった長男はどんなふうに成長したのか?やさしさゆえに罪の意識を一身に背負ってしまったリーガンはどんな女の子になっているのか?父親の遺品でもある補聴器は?など」。
そして、予告編で示唆される家族以外の生存者の存在についても言及。「新たな場所では人間同士の摩擦が生じる。なにかが失われた世界では個々の人間性が浮き彫りになって、襲ってくるものがなくても緊張感は高まるし、怖い。『クワイエット・プレイス』の前に公開された『ドント・ブリーズ』も音にまつわる恐怖を描いた秀作だったけれど、コロナ禍のいま、目に見えない“なにか”を描くスリラーやホラーの恐怖は、以前よりもリアルな形で迫ってくるはずです」。

取材・文/イソガイマサト


■『クワイエット・プレイス』
Blu-ray 発売中
価格:1,886円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

■清水崇監督 プロフィール
1972年7月27日群馬県生まれの映画監督。助監督を経て3分間の自主制作映像を機に1998年に商業デビュー。『呪怨』シリーズ(99~03)が大ヒットを記録し、2004年にはサム・ライミ監督がプロデュースしたリメイク作『THE JUON 呪怨』でハリウッドデビュー。 日本人監督として初の全米興行収入1位を獲得。近作に『犬鳴村』(20)、『樹海村』(21)、Netflixにて配信中の『ホムンクルス』など。
また、総合プロデュースを務める1話完結の短編集「スマホラー」、スマホ動画アプリsmash.にて毎週(水)(金)に新作を続々配信中。
・スマホラー:https://sharesmash.page.link/MbYB

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