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あの怪獣王よりもデカい!話題沸騰の『大怪獣のあとしまつ』、怪獣「希望」を徹底解説

コラム 2022/2/12 19:30

あの怪獣王よりもデカい!話題沸騰の『大怪獣のあとしまつ』、怪獣「希望」を徹底解説

倒された巨大怪獣の死体は誰がいつ、どんな方法で処理をするのか。これまでのヒーロー映画ではあまり描かれてこなかった領域を、ドラマ「時効警察」シリーズや『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18)などの奇才・三木聡が山田涼介を主演に迎えて、異色の空想特撮エンタテインメント『大怪獣のあとしまつ』(公開中)として映像化した。本稿では最初から死体として登場する大怪獣「希望 -kibou-」の全貌を、登場人物たちの迷走ぶりとメイキングなども絡めて徹底解説していこう。

※本記事は、『大怪獣のあとしまつ』のストーリー展開に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。

倒された巨大怪獣の死体処理をめぐる群像劇『大怪獣のあとしまつ』
倒された巨大怪獣の死体処理をめぐる群像劇『大怪獣のあとしまつ』[c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

街を破壊する巨大怪獣が突然死亡した。これで平穏な日々が戻って来たかと思いきや、河川の上に横たわる巨大な死体は腐敗による体温上昇で体が膨張し、ガス爆発の二次災害を起こしかねない。だが、終焉のカウントダウンが始まったというのに、政府関係者は不毛な会議を繰り返し、責任を押し付け合ったりして右往左往するばかり。はたして、そんなことで巨大な死体を処理できるのだろうか。

通天閣の約1.5倍、牛久大仏やシン・ゴジラの約1.3倍の高さがある怪獣「希望」

なにからなにまで謎だらけのこの怪獣。実は死亡した原因もわかっておらず、突如現れた光エネルギーに包まれたあとには絶命していたという。しかし、その光と怪獣の死の因果関係は不明のまま。

死体になっても人類にとって脅威であることに変わりはなく、その一番の要因となるのがサイズの巨大さ。倒れた状態でも全高(地面からもっとも高く突き上げられた右足の先まで)は155メートルもあり、わかりやすく(?)説明するなら通天閣の約1.5倍、牛久大仏やシン・ゴジラの約1.3倍にあたるという。また、最全長(顔の先端から尻尾の先まで)は380メートルで、これは東京ドームの直径の約1.5倍。忠犬ハチ公像から渋谷パルコまでの距離にも相当し、徒歩だと先から先まで移動するのに約5分もかかってしまう。


足だけでもデカすぎる!
足だけでもデカすぎる![c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

さらに、背中にはきのこ状の突起物があり、これが腐敗による体温上昇で膨張を続け、ガス爆発の危機が迫っている。とにかく厄介で危険な死体であることに間違いないのだが、人類の生物学史上に残る貴重な環境資源であるため、今後の「希望」に繋がるという意味を込めて、作中の日本政府は「希望」と名付けることにする。

突起物にガスが充満し、いまにも大爆発しそう
突起物にガスが充満し、いまにも大爆発しそう[c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

「希望」の処理をめぐり、不毛な言い争いをするだけの登場人物たち

巨大怪獣が謎の光に包まれて、突然死んでしまう――普通のヒーロー映画なら、これでめでたし、めでたしとなるところだが、その状況が現実の社会で起きたら、そこで終わらないことは誰だってわかるはずだ。

巨大怪獣をどうやって処理するのかという難題を前にして、内閣総理大臣(西田敏行)を筆頭に、官房長官(六角精児)、文部科学大臣(矢柴俊博)、厚生労働大臣(MEGUMI)、国土交通大臣(笠兼三)、環境大臣(ふせえり)、財務大臣(笹野高史)、外務大臣(嶋田久作)、国防大臣(岩松了)ら日本の中枢が集結。建設的な議論を繰り広げ、高いリーダーシップで国民を導いていく!…こともなく、何度も何度も不毛な言い争いを繰り返しては、責任を押しつけ合い、それぞれが自分の手柄を立てようと奔走するだけ。

迷走する日本政府の官僚たち
迷走する日本政府の官僚たち[c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

その間にも死体から発生したガスが銀杏のような猛烈な悪臭を放ち、死体から北西20キロメートル圏内が腐敗臭に覆われてしまう。しかも、このガスを人間が浴びると体にとんでもない変化が起きることものちに発覚。それでも政府関係者は依然として、ガスが排泄物の臭いなのか、吐瀉物の臭いなのかとどうでもいいことを口論し(最終的に銀杏の臭いに決定)、国家予算の奪い合い、足の引っ張り合いに明け暮れるばかり。こんな時に頼れるのはやはり現場の人間。ということで、いかにも頼りがいのある国防軍の大佐(菊地凛子)も登場するのだが、満を持して決行した死体凍結作戦もあっけなく失敗に終わってしまう。

怪獣の名前は「希望」に決定!
怪獣の名前は「希望」に決定![c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

そして、国民の運命を懸けた死体処理の最終極秘ミッションは、環境大臣秘書官の雨音ユキノ(土屋太鳳)の元恋人で、数年前に突然姿を消した過去を持つ首相直轄組織・特務隊の隊員、帯刀アラタ(山田)の手に委ねられることになる。

土屋太鳳演じる環境大臣秘書官の雨音ユキノと、濱田岳扮するユキノの夫で総理秘書官を務める雨音正彦
土屋太鳳演じる環境大臣秘書官の雨音ユキノと、濱田岳扮するユキノの夫で総理秘書官を務める雨音正彦[c]2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

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