「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が話題沸騰!パク・ウンビンの魅力と“ハンディキャップ”への深い理解がドラマの鍵

コラム

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が話題沸騰!パク・ウンビンの魅力と“ハンディキャップ”への深い理解がドラマの鍵

韓国ENAチャンネルとNetflixで放送されているドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(以下「ウ・ヨンウ」)が、韓国のみならず海外でも話題を独占している。7月15日に発表されたOTTランキング集計サイト「フリックスパトロール」によると、ENAの「ウ・ヨンウ」は14日、Netflixで世界ランキング6位まで上昇。 さらに「Netflixトップ10」によれば、7月第2週(4~10日)に非英語圏ドラマ1位に輝いた。「ウ・ヨンウ」ブームは韓国芸能界でも広がっており、「BTS」のRMといった人気スターもファンを公言している。さらに放映後、製作会社のエイストーリーの株価が急騰したり、ドラマを楽しむファンとより親しくつながるための公式ファンダムコミュニティもオープンした。回を追うごとに熱く支持されている本作は、今後も一層熱い視線を浴びることが予想される。 なぜ、私たちはこんなにも「ウ・ヨンウ」に魅了されるのだろうか。鍵となるのは、主演俳優パク・ウンビンが抱く役への熱意と、韓国映画やドラマが長い時間をかけて描いてきた“ハンディキャップ”というテーマの成熟だ。

【写真を見る】パク・ウンビンの魅力満載の「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」
【写真を見る】パク・ウンビンの魅力満載の「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」[c]ENA

パク・ウンビンでなければ実現しなかった、ウ・ヨンウという愛すべきキャラクター

「ウ・ヨンウ」は自閉症スペクトラム障害であり、ソウル大を首席で卒業するほどの天才的な頭脳を持つ新人弁護士ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が、ハンバダ法律事務所で働きながら成長していくリーガルドラマだ。法廷ジャンルらしい問題解決のカタルシスはもちろん、自閉症のため対人関係を築くのが難しいウ・ヨンウが、同僚の弁護士とコミュニケーションを取り依頼人のために奮闘する姿に心が動かされる。

天才ウ・ヨンウが裁判を解決する展開も鮮やか
天才ウ・ヨンウが裁判を解決する展開も鮮やか[c]ENA

本作は、パク・ウンビンという俳優がいてこそのドラマだった。主人公のウ・ヨンウをどのように演じるかによって、ドラマのメッセージが完全に変わると判断した製作陣は、ウ・ヨンウに最も理想的な俳優として全員一致でパク・ウンビンを抜擢したのだそうだ。もともと2021年放映予定で何度か出演をオファーするも、パク・ウンビンは固辞。理由は「どのように演じればいいのか、感覚が掴めなかった。自閉症スペクトラム障害に先入観を持ってはいけないので、慎重になる気持ちが強かった」と不安になったためだ。そうして出演を決意するまでに1年を要したそうで、他の俳優をキャスティングすることなく待ち続けた製作陣にも驚くが、役柄に対するパク・ウンビンの真摯さも尊敬する。

心を開いているジュノとクジラの話をするのを楽しみにしているウ・ヨンウ
心を開いているジュノとクジラの話をするのを楽しみにしているウ・ヨンウ[c]ENA

彼女は「演技をするというよりは、ヨンウの真心をまず私が感じ、また私の真心をヨンウに吹き込むことで、彼女の心を感じていただきたいと思いました。特定の誰かを想定することは不適切だと思い、他の作品も参考にしていません。障害のある人たちについて間違った方法で表現してしまうかもしれない、間違った認識を植え付けてしまうかもしれない思って、慎重に考えました。自閉症についてアドバイスを求めようと、専門家にお会いして特性を聞いてウ・ヨンウを演じました」と語る。以前、「俳優のどんな演技に感動するか」と質問されたムン・ソリは、「演じる人の真心や誠意が伝わった時」と答えているが、世界中で視聴者の心を掴んでいるパク・ウンビンの演技には確かに、真心と誠実さがある。

Netflixでの大ヒットに笑顔のパク・ウンビン
Netflixでの大ヒットに笑顔のパク・ウンビン画像はパク・ウンビン (@eunbining0904) 公式インスタグラムのスクリーンショット

「ウ・ヨンウ」で瞬く間にスターの仲間入りしたかに見えるパク・ウンビンだが、もともとは子役として芸能界入りしていて、長い経歴と多くのドラマへの出演経験がある。そんな彼女のフィルモグラフィーで特に注目されるのは、「恋のドキドキ・シェアハウス~青春時代~」で演じたソン・ジウォン役と、「ストーブリーグ」のイ・ セヨン役だ。前者は下ネタギャグも飛ばす今どきの大学生で、後者はプロ野球フロントオフィス唯一の女性運営チーム長で、どちらも個性が際立った女性であり、ウ・ヨンウに通ずるものがある。映画では、現在韓国で大ヒット中の『魔女 Part2. The Other One』(22)に出演し、特異な能力を持つ少女を守るキョンヒ役でアクションシーンにも挑んだ。今後はハ・ジョンウと共演した『ボストン1947』(22)も公開を控えており、ますますファンを増やすことだろう。

パク・ウンビンの演技力を知らしめた作品のひとつ「ストーブリーグ」
パク・ウンビンの演技力を知らしめた作品のひとつ「ストーブリーグ」[c]SBS

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