富野由悠季、『G-レコ』舞台挨拶で観客にツッコミ!自身への拍手に「気に入らない」
「機動戦士ガンダム」の原作者である富野由悠季が総監督、脚本を務め、2作連続公開される劇場版『Gのレコンギスタ Ⅳ』「激闘に叫ぶ愛」の公開記念舞台挨拶が開催。ベルリ・ゼナム役の石井マーク、アイーダ・スルガン役の嶋村侑、マスク役の佐藤拓也、クリム・ニック役の逢坂良太、総監督の富野由悠季が登壇した。
「劇場版『Gのレコンギスタ』」シリーズは、ポスト宇宙世紀とも呼べる「リギルド・センチュリー(Regild Century=R.C.)」を舞台とするテレビシリーズを、富野が脚本、総監督のもと再編集した2019年始動の劇場作品(全5部)。第4部「激闘に叫ぶ愛」、第5部「死線を越えて」の2部作では、物語も折り返しを過ぎ、クライマックスへと突入していくベルリたちの様子が描かれている。また、第4部と第5部では、完全新規カットが大幅に追加されており、物語自体がテレビシリーズをアップデートする形で進化を遂げている。
本作の見どころについて、石井は「予告の映像のマスクとの戦闘シーンは、表現だったりがすごい!新しくなって、いままでと違うものを感じるシーンもいっぱい。まずは皆さんの思うように見ていただけたらと」とコメント。佐藤は「ここでしか感じられない空間の奥行きや、スケール感を感じていただければ。新しい追加シーンもすごく馴染む絵になっています」と笑顔を見せた。
そして嶋村は、「映画館で観てきたのですが、すごい迫力です。手前ミソみたいなことになってしまうかもしれないんだけど…。たくさんの人に観ていただけると思うとワクワクします!」と話し、「映像を観て『なんだろう?』と思っていたことについて、ノレドのセリフで教えてもらうことが多くて。『ああ、そうだった』って。ノレドのヒントになるような、答え合わせになるようなセリフっていうのを聞いてほしいです」と注目ポイントを語っていた。
また、富野は「まさかアニメの仕事をやっていて“ライブ感覚”を持つということができると思っていなかった。こういう風な場所で観客が一緒になって観てくれて。皆さんがいることでこういう雰囲気になっている。アニメっていうのも芸能の一部なんだなと。そういった意味でも、皆さまには心から感謝しています」と、真摯に感謝の言葉を述べた。
続けて、「ガンダムファンから『G-レコ』はつまらないと袋叩きに合うのは、この5年間経験していて慣れているので。もうお前ら程度の叩きには耐えることができる!」とお茶目にコメントすると、観客からは大きな拍手が。すると富野は「いまの発言に拍手というのは気に入らない(笑)。ここで拍手が多いのはナメてるなと思う」とツッコミ、再び会場を沸かせていた。
取材・文/平井あゆみ