『アベンジャーズ』公開10周年、アイアンマンにキャプテン・アメリカ、ソーら初期メンバー6人の足跡を辿る - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『アベンジャーズ』公開10周年、アイアンマンにキャプテン・アメリカ、ソーら初期メンバー6人の足跡を辿る

コラム

『アベンジャーズ』公開10周年、アイアンマンにキャプテン・アメリカ、ソーら初期メンバー6人の足跡を辿る

その命を賭して、皆を救ったアイアンマン

アベンジャーズの原点になった人物と言えば、ロバート・ダウニー・Jr.が演じたアイアンマンことトニー・スターク。巨大軍産複合企業スターク・インダストリーズのCEOにして、天才発明家であるトニーは、中東で行った自社兵器のデモンストレーションのあとにテロリスト集団に拉致され、そこからの脱出の手段として、小型のアークリアクターと手製のアイアンマンスーツを作ったことからヒーローとしての道を歩み始める。

アイアンマンスーツを着用して戦うトニー(『アベンジャーズ』)
アイアンマンスーツを着用して戦うトニー(『アベンジャーズ』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

科学的な分析眼を持ち、万能に近い発明能力によってアベンジャーズの中核メンバーとして活躍していくトニー。だが、アイアンマンスーツを着ていなければ普通の人間であるがゆえに、宇宙からの脅威に直面した『アベンジャーズ』での戦闘後、アイアンマンアーマーを作り続けて対処しようとする「アーマー依存症」に陥ってしまう。さらには、人工知能による防衛システムを作りだそうとした結果、ウルトロンを生みだしてしまうなど“負”の経験も数多く踏んできた。また、エゴイスティックな性格ゆえに、仲間よりも自分の考えを優先し、キャプテン・アメリカとの間に亀裂が生まれてしまうなど、ヒーローとしては多くの問題を抱えた人物でもあった。

スターク・インダストリーズのCEOにして、天才発明家であるトニー・スターク(『アベンジャーズ』)
スターク・インダストリーズのCEOにして、天才発明家であるトニー・スターク(『アベンジャーズ』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

しかし、サノスとの戦いで手痛い敗北を経験し、自身を慕っていたスパイダーマン=ピーター・パーカーの消失に直面したことで、自己犠牲の可能性があっても人類を救うための行動を取ることを決意。自身の命と引き換えにサノスの軍勢をインフィニティ・ストーンで消し去り、真のヒーローとなった。

アイアンマンの命は失われてしまったが、その技術は、親友であるジェームズ・“ローディ”・ローズの着るウォーマシンとして息づいており、彼が登場するドラマシリーズ「アーマー・ウォーズ」では、トニーの技術的な遺産について語られると思われる。また、トニーと同じく天才的発明家である少女リリ・ウィリアムズが活躍する「アイアンハート」のドラマシリーズも制作中であり、アイアンマンのレガシーはまだまだMCUに生き続けているのだ。


サノスを倒すため、トニーが取ったある選択とは?(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)
サノスを倒すため、トニーが取ったある選択とは?(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

卓越したリーダーシップでアベンジャーズを率いる、キャプテン・アメリカ

アイアンマンと並んでアベンジャーズを代表する人物と言えば、クリス・エヴァンスが演じたキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャース。第二次世界大戦中に超人血清を投与されたことで、最初のスーパーヒーローであるキャプテン・アメリカとなり、コズミックキューブのエネルギーを武器に転用するレッドスカル率いる秘密結社ヒドラと戦った。自身を犠牲にしてヒドラから世界を救ったキャプテン・アメリカは、北極海に沈む。しかし、約70年の時を経て、S.H.I.E.L.D.によって氷の中から仮死状態で発見され、現代に蘇る。

約70年の眠りから目覚めた最初のスーパーヒーローであるキャプテン・アメリカ(『アベンジャーズ』)
約70年の眠りから目覚めた最初のスーパーヒーローであるキャプテン・アメリカ(『アベンジャーズ』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

アベンジャーズが結成されるとリーダー的な存在として的確な指示を出し、ニューヨークでのチタウリとの戦いにおいてチームを勝利へ導いた。その一方で、独自判断を続けるアイアンマンとは反目することが多くなり、ウルトロンに端を発したソコヴィアの事件をきっかけに、アイアンマンとの信頼関係に亀裂が…。ヒドラに洗脳されて暗殺者ウィンター・ソルジャーとして暗躍していたかつての親友、バッキーの支えになろうとしていたが、彼にワカンダ王国国王の暗殺容疑がかけられてしまう。この事件を巡る戦いでは、バッキーがトニーの両親を暗殺していた過去も明らかになり、アイアンマンとは完全に対立することになってしまった。

アイアンマンとキャプテン・アメリカは意見が対立することも(『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』)
アイアンマンとキャプテン・アメリカは意見が対立することも(『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

その後、キャプテン・アメリカはブラック・ウィドウやファルコン=サム・ウィルソンたちと独自行動を取っていたが、サノスの脅威に直面して、アイアンマンとも和解。再び共に戦う道を選ぶ。サノスの軍勢を相手に仲間が次々と倒れ、自身も深く傷つくが、何度も立ち上がってはアベンジャーズのリーダーとしての誇りを見せつけた。サノスに勝利したあとは、インフィニティ・ストーンをそれぞれの場所に戻す時空の旅へと向かい、最後に自身が北極海に沈んだ直後の時代に行き、最愛の人との果たせなかった約束を果たす。70年の時を経て老人になったキャプテン・アメリカは、彼の象徴である盾を相棒のサムへと託すのだった。

【写真を見る】キャプテン・アメリカが発する「アッセンブル」に全世界が涙…10年の歩みをプレイバック
【写真を見る】キャプテン・アメリカが発する「アッセンブル」に全世界が涙…10年の歩みをプレイバックFilm TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

盾を託されながらもそれを素直に受け取れなかったサムがバッキーと共に新たな脅威に立ち向かう物語は、ドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で描かれ、サムは新たなキャプテン・アメリカとなることを決意。その後の物語は、『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー』(2024年5月3日米公開)へと続いていく。

キャプテン・アメリカから“盾”と“キャプテン”の名を引き継いだファルコン=サム・ウィルソン(『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』)
キャプテン・アメリカから“盾”と“キャプテン”の名を引き継いだファルコン=サム・ウィルソン(『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』)Film TM &[c] 1993 Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved

関連作品