まるで家族のよう!チーム「Dr.コトー診療所」による笑いと愛があふれる座談会「僕を救ってくれた作品」

インタビュー

まるで家族のよう!チーム「Dr.コトー診療所」による笑いと愛があふれる座談会「僕を救ってくれた作品」

「監督の大きな愛情で『Dr.コトー』をこういう映画にしたことが、本当にすばらしいと思う!」(泉谷)

小林「与那国に行くには、石垣島で飛行機を乗り換えるんですが、僕と泉谷さんが石垣に着いたら、与那国行きの便が先に出ちゃってて。急遽、石垣で一泊しなきゃならなかったんですよ」

泉谷「そうだった、そうだった(笑)! 」

与那国島入りの前にあった一波乱を語ってくれた小林薫
与那国島入りの前にあった一波乱を語ってくれた小林薫撮影/河内彩

小林「翌日の朝早くからきっちりスケジュールが組まれていた、与那国チームはどうなっちゃってるのかなって話しながら、石垣で一泊することが、妙に嬉しくてね(笑)」

一同「(爆笑)」

泉谷「すっごい盛り上がったね(笑)」

小林「いやあ、楽しかった(笑)。与那国に入った瞬間、監督以下、コロナもあるので島民に迷惑をかけないよう、厳戒態勢でしたが…」

――いよいよ映画の撮影に入り、「これぞ『Dr.コトー』だ!」と改めて感じたシーンを教えてください。

本シリーズを象徴するといっても過言ではない、コトーの診療所セット
本シリーズを象徴するといっても過言ではない、コトーの診療所セット[c]山田貴敏 [c]2022 映画 「Dr.コトー診療所」製作委員会

柴咲「やっぱり、ロケーションやセットですね。内部もちゃんと作られている診療所のセットに行っただけで、『そうそう、これだった!』と。そこから海岸が見えて、それだけでもう『Dr.コトー診療所』の冒頭で流れるBGMが聞こえてくる感覚になりました」

吉岡「僕は、往診のために自転車で走るシーンの撮影で、『やっぱり(暑さで)グリップが溶け始めたな』と当時の撮影を思い出して。しかも無事に撮り終えたと思ったら、監督が『背景の海の白波がちょっと大きすぎる』と言って、また別の機会に撮ることになって…」

監督「ちょっと白い波が立つと、荒れた感じに見えてしまうんですよ」

吉岡「あのシーンを完成させるには空の綺麗さだけではなく、監督によると波の具合もあって、波がちょっと立ったらダメ。だから天気がいい日を選んで、3、4回あのシーンのために撮りに行きました。その時に、『そうそう、これこそが『Dr.コトー』だ』と思いました」

「Dr.コトー」といえば海沿いを自転車で走るコトー先生!(2006年版ドラマ「Dr.コトー診療所」)
「Dr.コトー」といえば海沿いを自転車で走るコトー先生!(2006年版ドラマ「Dr.コトー診療所」)

実は苦労の連続だという、自転車シーン
実は苦労の連続だという、自転車シーン[c]山田貴敏 [c]2022 映画 「Dr.コトー診療所」製作委員会

大塚「私はやっぱり、まりの店のセット。外観が本当に変わっていないことが嬉しくて、『嬉しいなあ』と言いながら監督と写真を撮りました」

小林「星野家は、祖納という場所に建っているんです。ドラマの時は、駅と飲み屋さんに近いからと宿泊所を変えてもらって、僕らは星野家に泊まっていたんですよ。でも今回は出歩くことが禁止だったので、全員でロケバスに乗って、ついでに町をグルっと回ってもらったんです。そうしたら、気に入っていた喫茶店や大きな商店街がなくなっていて…。いろんなことが変わっていくんだな、とちょっと寂しさを覚えましたね。若者や子どもが島から出ていくという現実があるんだな、と思いましたね」

筧「僕は、現場でカメラマンの星谷(健司)さんを見ると、『Dr.コトー』の世界に来たと実感しますね。今日も、コトー先生(吉岡)と彩佳さん(柴咲)が宣伝でテレビの情報番組に出ていましたが、なんと、その番組でも星谷さんがスタッフだったんです。僕がテレビを見ていたら、星谷さんが映って(笑)。情報番組でもチーフ・カメラマンをされているんですよね」

吉岡「そうなんです、映画も撮るし、情報番組のカメラもやってらっしゃって、いわゆる戦士ですよね。星谷さんは、スゴイです」

泉谷「私は、みんなが本当に変わらなく僕らを迎えてくれて、そのなんともいえない島民の素朴さがすばらしいし貴重だなあ、と思いましたね。そういう意味でも、監督の大きな愛情で、『Dr.コトー』をこういう映画にしたことが、本当にすばらしいと思う!」

中江監督への“愛のある愚痴”を語った泉谷しげる
中江監督への“愛のある愚痴”を語った泉谷しげる撮影/河内彩


監督「僕は逆に、『これでいいんだっけ?』と、ドラマシリーズのコトーの世界観を再現できているか、常に確かめながら撮っている感じでした。例えば初日の最初に撮ったコトー先生が自転車で走るシーンは、特にその印象が強かったですね。そのシーンを撮りながら、『やっとこれで(コトーの撮影に)入れるのか。よかったよかった』と実感しました」

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