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1話あたり製作費63億円!「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」を壮大なスケールから味わう

コラム

1話あたり製作費63億円!「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」を壮大なスケールから味わう

アマゾン・スタジオが4億6500万ドル(日本円にして約635億円!)という破格の製作費をつぎ込んで製作したオリジナルドラマシリーズ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」。本作はピーター・ジャクソン監督によって映画化された「ロード・オブ・ザ・リング」&「ホビット」三部作と同じく、ベストセラー作家、J・R・R・トールキンが生みだした物語群を原作とするファンタジー大作で、Amazon Prime Videoでシーズン1全8話が昨年9~10月にかけて配信されて話題となった。

その一方で、原作や映画版に触れていないし、ファンタジーって専門用語が多くてなんだかとっつきにくそう…という理由で本作を敬遠してきた人も多いはず。そこで本稿では、初心者でも楽しめるポイントをいくつか紹介しながら、壮大なスケールが魅力の「ロード・オブ・ザ・リング」の世界にお誘いしたい。

【写真を見る】4億6500万ドルをつぎ込んで製作された「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」の超豪華な映像の数々
【写真を見る】4億6500万ドルをつぎ込んで製作された「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」の超豪華な映像の数々「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

様々な種族や生物が暮らす“中つ国”と呼ばれる架空の世界が舞台

本作の舞台となるのは、“中つ国(ミドルアース)”と呼ばれる架空の世界で、映画版から遡ること数千年前の“第ニ紀”と呼ばれる時代の物語(映画版は第三紀)。そのため、「ロード・オブ・ザ・リング」のおよそ60年前を描いた「ホビット」よりも、さらにはるか昔になるため、つながりは自体はあるものの、たとえ本作から観始めたとしても問題はないと言える。

ガラドリエルの功績を労いつつも、中つ国を去って安らぎが待つエルフの故郷への帰還を薦めるエルロンド
ガラドリエルの功績を労いつつも、中つ国を去って安らぎが待つエルフの故郷への帰還を薦めるエルロンド「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

そのうえで、よりスムーズに物語に入り込むため、本作の世界観について簡単に説明しておきたい。中つ国には、人間のほかにも、不老不死で気高い心を持つエルフ、身長は低いががっしりした体型で髭面が特徴のドワーフ、ドワーフよりもさらに身長が低いホビットに加えて、醜悪な姿をした残忍なオークや巨大なトロル、ドラゴン、巨大グモなど様々な種族や生物が暮らしている。そして、かつてこの地に冥王モルゴスと呼ばれる強大な悪が現れ、オークら闇の軍勢を率いて平和だった世界を破壊。それに抗うエルフらとの激しい戦いが繰り広げられた結果(人間はエルフ側、モルゴス側に付く者に分かれた)、モルゴスを打ち倒すことに成功する。しかし、モルゴスの腹心だったサウロンは逃げ延びており、再び中つ国を闇で包み込もうと暗躍していた。

モルゴスが倒されたあとも、少しずつ力を取り戻しつつあった闇の勢力
モルゴスが倒されたあとも、少しずつ力を取り戻しつつあった闇の勢力「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

推しキャラを見つけてその活躍を見守ろう!

物語は、最愛の兄をサウロンに殺されたエルフの若き戦士、ガラドリエル(モーフィッド・クラーク)がその行方を執拗に追い続ける模様が中心になる。サウロンの脅威を訴え続けるガラドリエルだが、エルフの上級王ギル=ガラド(ベンジャミン・ウォーカー)や友人のエルロンド(ロバート・アラマヨ)にその声は届かない。そして、大海原を渡って中つ国を去ることにするが、海を漂流していた人間の男性、ハルブランド(チャーリー・ヴィッカーズ)と出会い、彼と共にヌーメノールと呼ばれる中つ国とは独自に繁栄した人間たちが暮らす島の王国に到着する。


サウロンを倒すという強い信念を持ち、毅然とした態度で己の道を進むガラドリエル
サウロンを倒すという強い信念を持ち、毅然とした態度で己の道を進むガラドリエル「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

ガラドリエルとは別に、おもに3人の登場人物の動向を追った物語も並行して進んでいく。1人はエルフの若き政治家エルロンドで、ある任務のために種族間では折り合いがあまりよくないドワーフの国を訪問することに。また、エルフの王国から遠く離れた南方にある人間の村では、オークたちが何者かの命令で怪しい動きを見せていた。この地域の警備を担当し、危機的な状況に直面することになったエルフの戦士、アロンディル(イスマエル・クルス・コルドバ)が村の人々を率いてオークたちに立ち向かう姿が描かれていく。そして3人目が、ホビットの源流となる三支族の一つ、ハーフットの少女ノーリ(マルケラ・カヴェナー)。ある夜、空から突然落ちてきた“よそびと(ダニエル・ウェイマン)”と呼ばれる謎の男との交流が展開される。

ガラドリエルの友人で、エルフの若い政治家としてドワーフとの交渉に挑むエルロンド
ガラドリエルの友人で、エルフの若い政治家としてドワーフとの交渉に挑むエルロンド「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

サウロンを倒すという強い信念を持ち、毅然とした態度で己の道を進むガラドリエルに、どうやら訳ありの過去を持っていそうなハルブランド。エルロンドと彼とは古い友人でもあるドワーフの王子、ドゥリン四世(オウェイン・アーサー)とのかけ合いはどこか微笑ましく、周囲の反対を押し切ってでもよそびとを助けようとするノーリの優しさには観る者の心を温かくするものがある。魅力的なキャラクターが次々と登場する群像劇でもあるので、推しキャラを見つけて、その活躍を見守るのも本作の楽しみ方の一つだ。

優しくも強い心を持ったノーリの姿に勇気づけられる
優しくも強い心を持ったノーリの姿に勇気づけられる「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」はPrime Videoで独占配信中

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