キネマ旬報ベスト・テンは『ケイコ 目を澄ませて』が4冠!Snow Man目黒蓮が新人男優賞を受賞

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キネマ旬報ベスト・テンは『ケイコ 目を澄ませて』が4冠!Snow Man目黒蓮が新人男優賞を受賞

「第96回キネマ旬報ベスト・テン」の発表&表彰式が2月1日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールにて3年ぶりに有観客で開催。三宅唱監督の『ケイコ 目を澄ませて』(公開中)が日本映画作品賞(ベスト・テン第1位)と主演女優賞、助演男優賞、読者選出日本映画監督賞の4冠に輝いた。

3年ぶりに有観客で表彰式が行われた「第96回キネマ旬報ベスト・テン」
3年ぶりに有観客で表彰式が行われた「第96回キネマ旬報ベスト・テン」撮影=椿孝 [c]キネマ旬報社

主演女優賞を受賞した岸井ゆきのと助演男優賞を受賞した三浦友和、そしてチーフプロデューサーの福嶋更一郎と共に壇上に立った三宅監督は「こうしてケイコさん(岸井)と会長(三浦)と一緒にこういうところにいられるのは想像もしていませんでした。ただただ緊張していて、本当に嬉しいです」と喜びを噛みしめる。

またトロフィーを手に「片手で持つにはとても重くて、トレーニングを思い出します」と語った岸井は、監督と共に臨んだ撮影前のトレーニングについて「拳を突き合わせることが、言葉よりも強いコミュニケーションになったのではないかと思っています」と振り返る。そして「実はこの映画はまだスクリーンで観られるので、是非劇場で体感していただけたら。まだまだ広がってほしいです」と感無量の様子で呼びかけた。

岸井ゆきのは『ケイコ 目を澄ませて』など4作品で主演女優賞に
岸井ゆきのは『ケイコ 目を澄ませて』など4作品で主演女優賞に撮影=椿孝 [c]キネマ旬報社

なお岸井は『ケイコ 目を澄ませて』に加え、『神は見返りを求める』『犬も食わねどチャーリーは笑う』『やがて海へと届く』の4作あわせての主演女優賞受賞。「キネマ旬報の賞は特別な感慨がある。これからも俳優として精進していきたいと思います」とスピーチした三浦は、『線は、僕を描く』『グッバイ・クルエル・ワールド』とあわせての助演男優賞受賞となった。

助演女優賞受賞の広末涼子「生きてる限り俳優を続けていきたい」
助演女優賞受賞の広末涼子「生きてる限り俳優を続けていきたい」撮影=椿孝 [c]キネマ旬報社

あちらにいる鬼』『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』『コンフィデンスマンJP 英雄編』の3作で助演女優賞を受賞した広末涼子は、コロナ禍で“役者”という職業の必要性について思いをめぐらせたことを明かし「エンタテインメントがなくても社会は回るかもしれないけど、私たちにとって大切なものがきっとあると思って役者を続けてきました。この重みあるトロフィーをいただけたことで、間違ってなかったと感じました」とスピーチ。「生きてる限り俳優を続けていきたいと思います」と力強く宣言した。

【写真を見る】目黒蓮が新人男優賞受賞で喜びのスピーチ!「すごく心臓がバクバクしています」
【写真を見る】目黒蓮が新人男優賞受賞で喜びのスピーチ!「すごく心臓がバクバクしています」撮影=椿孝 [c]キネマ旬報社

また新人男優賞を受賞したのは『月の満ち欠け』『映画「おそ松さん」』の目黒蓮。「すごく心臓がバクバクしています」と緊張の面持ちで登壇した目黒は「去年一年間を通してたくさんのお芝居を経験させていただき、出会ったみなさんに愛のある指導をしていただきたくさん学ぶことができました。みなさんの支えがあっての受賞だと感謝しています」とスピーチし、Snow Manのメンバーも自分のことのように喜んでくれたことを明かす。

Snow Manとして活動しながら、「silent」や「舞いあがれ!」など俳優として精力的に活動する目黒。「アイドルでいる時はステージ上でどれだけ自分の魅力を出せるか。お芝居をさせていただく時はなるべく自分を消すようなイメージで、足し算引き算をしているような感覚です」と語る。さらに祝福に駆けつけた『月の満ち欠け』の廣木隆一監督から「これからもいっぱいいろんな役をやってほしい」と激励の言葉をかけられ、はにかんだ表情を見せた。

『夜明けまでバス停で』は2冠となった
『夜明けまでバス停で』は2冠となった撮影=椿孝 [c]キネマ旬報社

また、日本映画監督賞では『夜明けまでバス停で』の高橋伴明監督が、監督デビュー50年にして初のキネマ旬報ベスト・テンを受賞。主演男優賞を受賞した『土を喰らう十二ヵ月』の沢田研二は残念ながら表彰式には欠席となったが、「こういう賞とはもう一生縁がないと思っておりました。この歳になってこんな賞をいただけたことは驚きであり、喜びでもありました」とメッセージ映像を通して喜びを語っていた。

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