【ネタバレあり】まさかの刑事ドラマに、ジャック・ブラック&リゾも登場!あと2話でどうなる?「マンダロリアン」シーズン3第6話レビュー
「スター・ウォーズ」の実写オリジナルシリーズとしてシーズン1&2が配信され、一躍人気を博した「マンダロリアン」。そのシーズン3がディズニープラスで独占配信中。MOVIE WALKER PRESSでは、本作の魅力をレビュー連載で徹底ガイド。今回は、スペシャルゲストにびっくりする 第6話「チャプター22 傭兵」のレビューをネタバレありでお届けする!
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
今シーズンはどう着地する?壮大なテーマを描き始めた物語
思えば常に煙に巻かれ続けている。
「マンダロリアン」シーズン3を振り返っての大雑把な印象は、いまのところそんな感じだ。第6話ともなればいい加減物語も佳境に突入しそうなものだが(いや、実はもう突入しているのかもしれないが)、なかなか物語の行き着く先が見えていないのは私だけだろうか。
今回、オープニングにはマンボウ型宇宙船に乗ったイカ型エイリアン、クオレンが登場。艦長は『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)の半魚人みたいに水槽に入っている。そこに突如、帝国の船が接近。乗っているのは、シーズン2第3話で初登場したアックス・ウォーヴス(サイモン・カシアニデス)率いるマンダロリアンの傭兵部隊だ。イカ型エイリアンと駆け落ちした息子を連れて帰るよう父親モン・カラマリから雇われたという。モン・カラマリは『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)などに登場する水陸両生ヒューマノイドで、クオレンとは因縁深い間柄。息子は父と同じく、頭部がサカナのおかしらだ。
お家事情によって引き裂かれる若き2人の愛。帝国の船を駆る屈強な傭兵軍団との対峙。緊迫したシチュエーションだが、イカとサカナが「愛してる」「いやでも」と愛をささやきあうシュールな光景に、どういう気持ちで観ていいのか大いにとまどう。
こうして幕を開けた第6話「エピソード22 傭兵」では、ディン・ジャリン(ペドロ・パスカル)とボ=カターン・クライズ(ケイティー・サッコフ)が“外縁部唯一の民主主義国”であるプラジール15へと降り立つ。アーマラー(エミリー・スワロー)から一族召集の命を仰せつかったボ=カターンが、かつて袂を分かち、いまや帝国から奪った大艦隊を擁するアックスを再び味方につけるべく説得にやってきたのだ。
ドームに覆われた都市、チューブの中を高速移動するリニアモーターカー=ハイパーループ・ポッド、ドロイドによってオートメーション化された生活と、”ザ・未来SF”なプラジール15を統治するのは、前統治者の娘とその伴侶の公爵夫妻。スペシャルゲストのLizzo(リゾ)とジャック・ブラックがいちゃいちゃと演じているのだから必要以上に濃い。夫妻は、アックスのもとへ案内する交換条件として、ディン・ジャリン&ボ=カターンにあるミッションを課す。
公爵夫妻いわく、近頃、帝国のバトル・ドロイドをリプログラムした市民奉仕用ドロイドが誤作動して人を襲い始めたという。その原因と解決策を探るべく、ディン・ジャリン&ボ=カターンは市街へと潜入することになる。その間、またもグローグーはお留守番である。