バットマンと共闘で話題のフラッシュは実は“2代目”って知ってる?地上最速のヒーローの歴史をたどる!
フラッシュを人気ヒーローに押し上げた「THE FLASH/フラッシュ」
フラッシュ人気を決定づけたのが、2014年にスタートしたドラマシリーズ「THE FLASH/フラッシュ」(14~23)だ。セントラル・シティ警察署のCSI(犯罪現場捜査班)に勤めるバリー・アレン(グラント・ガスティン)が、STARラボの粒子加速器の爆発によって高速移動の能力を会得。自分以外にも特殊な能力を持つメタヒューマンが生まれたことを知ったバリーは、STARラボと手を組み自警組織チーム・フラッシュを結成する。本作のバリーは陽気で仕事熱心だが、空気が読めない研究オタク。同時に幼いころに目の前で母を殺され、父(ジョン・ウェズリー・シップ)は妻殺しの罪で投獄中という十字架を背負っており、葛藤しながらヒーローとして成長していくバリーの姿が多くのファンを魅了した。
幼いバリーは父の事件を担当した刑事ジョー・ウェスト(ジェシー・L・マーティン)に引き取られ、兄妹のように育った彼の娘アイリス・ウェスト(キャンディス・パットン)に片想い中。STARラボのハリソン・ウェルズ博士(トム・キャバナー)らチーム・フラッシュのメンバーとも友情や確執のドラマを展開する。次々に明かされていく意外な人物相関など人間模様も見ごたえがあり、思わず二度見したくなるエピソードも数多い。体感的な高速移動などVFXも話題になり、人気作に成長。2023年に最終章となるシーズン9でフィナーレを迎えた。
アローバースの中核を成した「THE FLASH/フラッシュ」
本シリーズの魅力は、なんといっても壮大な世界観。バリーが時間を超える姿が何度か描かれたが、母親の命を救ったことで想定外のトラブルを引き起こしたり、世界そのものが崩壊の危険にさられるなど“時間もの”ならではのドラマチックな展開が楽しめる。並行世界も積極的に取り入れ、時空の亀裂“特異点”が開いたことで別のアース(世界)からヴィランたちが出現。「アース3」のジェイ・ギャリック(コミックの初代フラッシュ)など別次元のフラッシュが登場したり、90年代版ドラマの世界を「アース90」に設定し当時バリーを演じたシップを懐かしのスーツ姿で登場させた。彼がティナと結婚していたことを明かしたり、エズラ・ミラー演じる映画版バリーも迷い込んでくるなど並行宇宙を活かした設定は“フラッシュならでは”だ。
本シリーズは弓矢の使い手であるヒーローを主人公に、先行して始まっていたドラマ「ARROW/アロー」(12〜20)を中心にしたシェアード・ユニバース“アローバース”の1本でとして製作された。同じユニバースの「ARROW/アロー」や「SUPERGIRL/スーパーガール」(15〜21)、「レジェンド・オブ・トゥモロー」(16〜22)などと連携しており、クロスオーバーエピソードではバリーはほかの作品で活躍。フラッシュが様々なヒーローたちと共闘する姿が楽しめる。