デ・ニーロにシャーリーズ・セロン、クリス・プラット…肉体改造で見せたスターたちの“役者魂”
大幅な減量&増量で役に入り込んだ俳優たちが続々オスカーに!
健康を害する可能性があるほどの役作りに挑む俳優たちの役者魂は、アカデミー賞で評価されることも珍しくない。ベールが『ザ・ファイター』でオスカーに輝いた同年、主演女優賞を受賞したのは『ブラック・スワン』(10)のナタリー・ポートマン。精神が崩壊していくバレリーナを演じるためにポートマンは、1年間にわたってトレーニングを重ねシビアな食事制限にも挑戦。バレリーナの体型を獲得すると共に、精神的に疲弊していく主人公の不安定さを全身で体現した。
また『レ・ミゼラブル』(12)でファンテーヌ役を演じたアン・ハサウェイは、髪を丸坊主にしたことに加えてデトックスダイエットで約10キロの減量を行なっている。『ダラス・バイヤーズクラブ』(13)で余命宣告を受けるHIV患者を演じたマシュー・マコノヒーは21キロの減量に挑み、『ジョーカー』(19)で稀代の悪役の誕生を演じ切ったホアキン・フェニックスは栄養失調状態を自ら作りだし体重も24キロ落とす。3人ともその演技が高く評価され、アカデミー賞を獲得している。
長身のモデル体型で人気を博していたシャーリーズ・セロンは、『モンスター』(03)で実在の殺人犯アイリーン・ウォーノス役を演じるために体重を13キロ増やし、見た目もがらりと大変身。見事アカデミー賞主演女優賞を受賞する。その後『イーオン・フラックス』(05)や『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)などのアクション映画でスタイリッシュに身体能力の高さを見せつけたあと、『タリーと私の秘密の時間』(18)でまたしても23キロ増量して肥満体型を獲得。不摂生な生活と毎朝のミルクシェイク2杯、高カロリーのマカロニ&チーズで体重を維持していたとか。
ほかにも別作品の役作りで130キロまで増量していたクリス・プラットが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(13)のために半年間で27キロも減量してシャープな身体を作りあげたり、レネー・ゼルウィガーが「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズに出演するために不健康な体つきに増量したり、エドワード・ノートンが『アメリカン・ヒストリーX』(98)でそれまでのイメージを覆すような勇ましい肉体を作ったり。名優トム・ハンクスも『キャスト・アウェイ』(00)で撮影前に23キロ増量した体重を一気に減量するなど、枚挙にいとまがない。