ついにフィナーレのテレビアニメ「進撃の巨人」!“自由”へと突き進むエレンの戦い、巨人を巡る攻防をSeason1からプレイバック - 4ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ついにフィナーレのテレビアニメ「進撃の巨人」!“自由”へと突き進むエレンの戦い、巨人を巡る攻防をSeason1からプレイバック

コラム

ついにフィナーレのテレビアニメ「進撃の巨人」!“自由”へと突き進むエレンの戦い、巨人を巡る攻防をSeason1からプレイバック

壁外世界との攻防を経て、仲間を犠牲しながらも突き進むエレンが目指すものとは?

The Final Seasonは、悲壮な覚悟を持って、一人でなにかを実行しようとするエレンの動きと、壁外世界の勢力を受け入れたゆえに起きた内紛の進行を軸に、未来と過去を行き来しながら「お前は何者で、なぜ戦うのか」という問いをひたすら重ねていく。

故郷に戻ったライナーと戦士候補生のガビ、ファルコを通して描かれた、「悪魔」と忌み嫌われ、収容所の壁のなかで2000年前の罪を償えと搾取されるままに暮らすしかない、エルディア人の地獄。それは、調査兵団にとっても視聴者にとっても、衝撃的な視点の転換だった。そして、エレンの変貌にも…。

単身で海の向こう側にある大国マーレに潜伏していたエレンは、ファルコを通じてライナーと再会し、「俺も同じだ」と打ち明けると、「パラディ島殲滅宣言」の式典を強襲。世界各国の要人とマーレ軍上層部をまとめて屠ったうえ、タイバー家から「戦鎚の巨人」を奪取すると、だます形で戦いに巻き込んだ調査兵団のメンバーと合流。島に帰還する飛行艇の中で、獣の巨人、ジーク・イェーガーと結託していたことを明かしたのだった。


仲間を駒扱いした無謀な作戦でサシャ(声:小林ゆう)を含む8名を失ったことで、アルミンたち調査兵団の古参メンバーは、エレンへの不信感を募らせる。そしてエレンもまた、ミカサやアルミンたち調査兵団をはっきりと遠ざけ始めた。

エレンは、目の前の仲間たちではなく、遠い未来しか視ていない。だからその瞳は光を失い、死んだように静かで凪いでいるのだ。なぜなら、未来を視た者はもう、夢をみることができないから。時を渡る進撃の巨人が見せた、苦しく悲惨な道の末に辿り着く一面の空を目指して、エレンは突き進む。彼は覚えているだろうか。父グリシャ(声:土田大)に進撃の巨人を継承させたエレン・クルーガー(声:松本保典)の言葉を。

「妻でも、町の人でも、子どもでもいい。壁の中で人を愛せ。それができなければ繰り返すだけだ。同じ歴史を。同じ過ちを。何度も。ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら、使命を全うせよ」

テレビアニメ「進撃の巨人」の「The Final Season完結編(後編)」の放送に合わせ、「ABEMA」で“無料最速”配信決定&過去シリーズ全90話も無料一挙放送中
テレビアニメ「進撃の巨人」の「The Final Season完結編(後編)」の放送に合わせ、「ABEMA」で“無料最速”配信決定&過去シリーズ全90話も無料一挙放送中[c]諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

すべてのエルディア人の魂が集まるという「道」で、死してなお王の命令に従い、巨人を作り続けてきた少女ユミル(声:三浦千幸)。エレンは彼女を抱きしめ、その孤独に共感することで、彼女に力を行使させた。そして「話し合いは無用だ」ということを伝えるために、アルミンたちを「道」に呼び出した時は、子どもの姿でユミルと手をつないで現れた。ユミルと同じ、瞳を失った状態で。だとしたらエレンもきっと、誰かに抱きしめてもらえるのを待っているのかもしれない。

文/ナカムラミナコ

※朴ろ美の「ろ」は「王へんに路」が正式表記

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