確実に、そして魅せて殺すのがプロの仕事~殺人鬼・マイケル・マイヤーズ
豊富なアイデアで、次々に殺りまくる!
その後、故郷に戻りハロウィンの夜にベビーシッターのバイトをする女子高生のローリーにターゲットを絞ると、まずは彼女の友人アニーを車の中で待ち構えて素手で絞殺。その死体を、墓地から盗みだした姉の墓標と共にベッドに横たえるという、さらにむごさを助長させる仕打ちまで。
ローリーの友人であるリンダの彼氏、ボブ殺しでは、圧倒的な怪力で彼を首から片手で楽々持ち上げると、もう一方の手に握られたナイフでひと突き!あまりのパワーに、死体は壁で磔(はりつけ)状態に…。微動だにしなくなったボブを、首を傾げながら見つめるブギーマン。獲物は確実に殺ったか?その確認を怠らない、まさにプロフェッショナルの鏡だ。
続けて5人目のリンダの時には、もはやエンタテインメント性すら発揮するように。ボブが死んだとも知らず、彼を寝室で待つリンダの元へ向かうブギーマン。なんと、マスクの上からベッドシーツを被り、その上からボブのメガネを掛けた“幽霊姿”というおちゃめな(?)演出付きで登場するのだ。ボブだと思わせてリンダを欺くという、実用性もしっかり兼ねた天才的なこのアイデア。難点をあげるなら「視界の確保は大丈夫かな」と心配になるところだが、ブギーマンにはそんなの関係なし!すっかりボブだと思い込んで、電話をするリンダをコードで絞め殺し、その場にある凶器で対応するという柔軟性の高さも見せたのだ。
5人5様のスタイルで、殺しの幅を見せつけ、観る者を縮み上がらせる“プロ中のプロ”ブギーマン。新作では、どんなファンタスティックなお仕事ぶりで、我々を驚かせてくれるのだろうか?
文/トライワークス
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