16年ぶりに「ハロウィン」に復活!あのレジェンド女優が出演を決めた理由とは?
鬼才ジョン・カーペンター監督の手によって生み出され、後のホラー映画界に多大なる影響を与えた名作『ハロウィン』(78)。その40年後の世界を舞台に、新たな恐怖を描き出した『ハロウィン』が、ついに日本上陸。本作で16年ぶりにシリーズ復帰を果たしたジェイミー・リー・カーティスは「過去にリンクする、完全な歴史を持った独自の映画」だと本作の魅力を語り、出演を決めた経緯を明かしてくれた。
カーペンターが製作総指揮として携わり、『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』(17)のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督がメガホンをとった本作は、“ブギーマン”こと殺人鬼マイケル・マイヤーズが40年前に起こした凄惨な殺人事件の真相を追う2人のジャーナリストが、唯一の生き残りであるローリー・ストロードにインタビューすることから幕を開ける。ふたたびマイケルが目の前に現れることを恐れ、非常事態に備えつづけていたローリー。その予感は、最悪の形で現実になってしまう…。
シリーズ1作目でローリー・ストロードを演じたジェイミーは、続編の『ブギーマン』(81)、7作目の『ハロウィンH2O』(98)、そして『ハロウィン レザレクション』(02)と、シリーズのうち4作品に同じローリー役で出演。それを最後にローリーというキャラクターの活躍に終止符が打たれたと考えていたという彼女は、本作への出演依頼にはかなり慎重な姿勢をとっていたのだという。
「デヴィッドはとても情熱的で前向きだった。けれど彼が本作のアイデアについて話をしてくれた時、私はこう言いました。『どうかもう話さないで。脚本を送ってください。オープニング・シーンを読んだら返事しますから』と」。そして脚本を読んだジェイミーは、すぐさまその緻密な世界観とシリーズ1作目への敬意に魅了されたようで「オマージュと新しさが明確に見て取れた。(1作目と本作)2つの作品は共にあって、結末を迎えることで完全なものになる。とても面白い、気に入ったわ!」と興奮気味に語った。
そんなジェイミーが本作へそそぎこんだ“情熱”を、グリーン監督は「彼女は誰とも異なるポジティブなエネルギーをもたらす。誰よりも早くセットに来て、すべてのスタッフと交流して100%の力をそそぐ」と称賛。そして「彼女との仕事はとても楽しい時間だった」と幸せそうに振り返った。さらにプロデューサーのビル・ブロッグも「エネルギーを素晴らしい演技に昇華させる、素晴らしい女優だ」と、その卓越した仕事ぶりに惚れ惚れした様子を浮かべていた。
ジェイミーは一度離れた「ハロウィン」シリーズへの復帰について、こう振り返る。「私の大好きな小説のなかで、主人公の少女が人生について語るくだりがある。“人生は自分が想定していない数秒で左右される。そしてこの数秒内で自分が決めることが、それ以降のすべてを決定づけ、人はそこに行き着くまで結末を知ることはない”。それが人生で、それがホラー映画というものなの」。
邪悪なバケモノ“ブギーマン”と、生きるという強い意志だけを胸にブギーマンに立ち向かっっていた10代の少女が、40年の時を経てふたたび対峙する瞬間に一体何が起こるのか…。またこのたび、ジェイミーとカーペンターらが“ブギーマン”の秘密を語る特別映像も到着したので、こちらも要チェック。是非とも劇場で、究極の恐怖を余すところなく体験してほしい。
文/久保田 和馬