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『メリー・ポピンズ』『グレイテスト・ショーマン』『ウエスト・サイド・ストーリー』…名作で彩られたミュージカル映画史を振り返る!

コラム

『メリー・ポピンズ』『グレイテスト・ショーマン』『ウエスト・サイド・ストーリー』…名作で彩られたミュージカル映画史を振り返る!

『白雪姫』に『ダンボ』、『ピノキオ』も!ミュージカル映画の歴史を彩るディズニー作品

一方で、ウォルト・ディズニーの作品も、ミュージカル映画の歴史を彩ってきた。世界初の長編アニメーション映画『白雪姫』(37)で、「ハイ・ホー」「いつか王子様が」などキャラクターが歌うシーンがあり、ミュージカルのスタイルをとっていたのだ。そのほかにも『ピノキオ』(40)の「星に願いを」、『ダンボ』(41)の「私の赤ちゃん」、『シンデレラ』(50)の「ビビディ・バビディ・ブー」と、キャラクターが歌うシーンが何か所も収められるのが、ディズニー・アニメーションのスタイルとなり、実写とは違うミュージカル映画の歴史を作ってきた。


“世界で一番美しい”と言われる白雪姫に嫉妬した女王は、老婆に変身して姫に毒りんごを食べさせようとする『白雪姫』
“世界で一番美しい”と言われる白雪姫に嫉妬した女王は、老婆に変身して姫に毒りんごを食べさせようとする『白雪姫』[c] 2022 Disney ディズニープラスで配信中

実写のミュージカル映画でもディズニーは名作を送り出した。『メリー・ポピンズ』(64)だ。ミュージカルの女王といわれたジュリー・アンドリュースを主演に迎え、「チム・チム・チェリー」などの名曲と共に完成。当時、ほかのミュージカル大作が舞台の映画化がメインだったのに対し、この『メリー・ポピンズ』は映画がのちに舞台化されるという逆パターンの作品となった。

不思議な魔法を使うメリー・ポピンズが、とある銀行家一家の子どもたちのナニーになる『メリー・ポピンズ』
不思議な魔法を使うメリー・ポピンズが、とある銀行家一家の子どもたちのナニーになる『メリー・ポピンズ』[c] 2022 Disney ディズニープラスで配信中



また、ミュージカルを「音楽映画」という広い解釈で捉えた場合、画期的な作品が『ファンタジア』(40)である。ベートーヴェンやチャイコフスキーなどのクラシック音楽を使い、8編の物語がアニメーションで展開するが、音楽と映像のコラボは究極のミュージカルと言っていい。この『ファンタジア』は、史上初めてステレオサウンドが使われた映画としても知られている。映写用フィルムとは別に、音声を記録したトラックが作られ、劇場で流された。

『ファンタジア』はディズニープラスで配信中
『ファンタジア』はディズニープラスで配信中[c] 2022 Disney


『美女と野獣』や『アラジン』のディズニー・ルネサンス期~『アナと雪の女王』などの近年のメガヒット作

人間に憧れる人魚、アリエルの恋と冒険を描く『リトル・マーメイド』
人間に憧れる人魚、アリエルの恋と冒険を描く『リトル・マーメイド』[c] 2022 Disney ディズニープラスで配信中

そしてディズニーのミュージカル・アニメーションが、大きな流れを作るきっかけを作ったのが『リトル・マーメイド』(89)。ウォルト・ディズニーが映画化に興味を持っていた「人魚姫」の原作をミュージカルとして描き、「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー」などのナンバーと共に完成。本作の成功は、続く『美女と野獣』(91)にも受け継がれる。同作で主人公のベルと、野獣の姿をした王子が古城の広間で踊るシーンは、アニメーションという枠を超えて、ミュージカル作品としても最高峰。アカデミー賞では、アニメーション作品として史上初の作品賞ノミネートを果たした。


さらに翌年の『アラジン』(92)でも、「ホール・ニュー・ワールド」など名曲が生まれ、ディズニーのミュージカル・アニメーションの世界は一つのトレンドとなる。その後、『ライオン・キング』(94)のような多様な作品も含め、これらは舞台ミュージカル化もされ、さらに人気をアップさせた。この流れが再び頂点を迎えたのが『アナと雪の女王』(13)で、日本を含めた世界的なメガヒットを記録した同作は、ディズニーのミュージカル・アニメーションが時代を彩ってきたことの象徴となった。

触れるものを凍らせる力を持った姉エルサと、彼女を救おうとする妹アナとの愛を描いた『アナと雪の女王』
触れるものを凍らせる力を持った姉エルサと、彼女を救おうとする妹アナとの愛を描いた『アナと雪の女王』[c] 2022 Disney ディズニープラスで配信中


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