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“ハガレン”の壮大な物語がついに完結。『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』を最速レビュー!

コラム

“ハガレン”の壮大な物語がついに完結。『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』を最速レビュー!

ついに後編から登場!ブリッグズの北壁・アームストロング少将

前編のスカー登場に興奮冷めやらぬなか、後編でも人気の高いキャラクターたちが姿を見せる。キャスト解禁時から注目を集めていた栗山千明演じる、ブリッグズ要塞を統括する軍人、オリヴィエ・ミラ・アームストロングがついに登場。美しい金髪ロングと、ぽてっとした唇が特徴で、実力至上主義で過激で冷徹、“氷の女王”の異名を持つキャラクターを忠実に再現している。

栗山千明演じる、“氷の女王”の異名を持つオリヴィエ・ミラ・アームストロング
栗山千明演じる、“氷の女王”の異名を持つオリヴィエ・ミラ・アームストロング[c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

錬金術は使わないキャラクターだが、アームストロング家に伝わる剣を巧みに扱い、実力は山本耕史演じる弟のアレックス・ルイ・アームストロングよりも上、という力の持ち主。ディーン・フジオカ演じるロイ・マスタング大佐とは、お互いを認め合うライバル関係だ。本作では、直近の部下、バッカニア大尉(丸山智己)とマイルズ少佐(平岡祐太)も登場し、忠実な手下として大活躍する。彼らはホムンクルスの一人であるスロウスと激闘するが、屈強なブリッグズ兵たちの3次元ならではの迫力に圧倒されるので、ぜひ期待していてほしい。

また、前編では純真無垢な笑顔を見せていたセリム・ブラッドレイ(寺田心)の本性も明らかに。さらにエド&アルの父親、ヴァン・ホーエンハイムと出くわし、“お父様”とも最後まで戦い抜く、エルリック兄弟の師匠イズミ・カーティス(遼河はるひ)も後編から参加。目まぐるしく登場する新キャラクターたちには、テンションが上がること間違いなしだ。


グリードが憑依したリンvsキング・ブラッドレイの頂上決戦

魅力的なキャラクターが多数登場する本作のなかでも、高い人気を誇るリン・ヤオ&グリードも後編のハイライトのひとつ。演じるのは渡邊圭祐で、ホムンクルスのグリードに肉体を乗っ取られながらも、背筋をピンと伸ばし、王子としての気品を保つ姿にほれぼれ。

リン・ヤオ&グリード二役を演じた渡邊圭祐。二役が切り替わる瞬間は見逃せない
リン・ヤオ&グリード二役を演じた渡邊圭祐。二役が切り替わる瞬間は見逃せない[c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

「仮面ライダージオウ」のウォズで二役を演じた印象も強く、「彼ならかっこよく演じ分けてくれるはず!」という期待を裏切らないどころか、期待を超越した見事な演技に魅了される。獣のように荒々しく、鋭い眼光で挑戦的な表情のグリード、凛としながらも飄々としてどこか頼りない雰囲気も漂わせるリン。二人が入れ替わる瞬間に思わず「待ってました!」と声をかけたくなるほど。渡邊の登場シーンでは、切り替わりの瞬間を見逃さないよう、瞬き控えめで待機してほしい。

舘ひろし演じるアメストリス軍の大総統キング・ブラッドレイ。リンとの戦いにも注目!
舘ひろし演じるアメストリス軍の大総統キング・ブラッドレイ。リンとの戦いにも注目![c]2022 荒川弘/SQUARE ENIX [c]2022 映画「鋼の錬金術師 2&3」製作委員会

また、舘ひろし演じる国を支配する大総統、キング・ブラッドレイとの闘いにも注目。ホムンクルス同士の鬼気迫る闘いは迫力満点で、スクリーン映えするシーンになっている。対峙するブラッドレイとリンの二人は、「王に対する想い」も対照的だ。「誰が敵か味方かもわからない状況で、何人も信用してはならない。軍内部すべてを敵と思って行動すべし」と考えるブラッドレイ。

一方のリンは、「王は民のためにある者とし、民無くして王はあり得ない」ことを信条とする。だからこそ、二人に寄り添うキャラクターたちも対照的だ。ブラッドレイは多くの部下を従えながらも、支えられているような安心感は訪れない(彼もそれを求めてはいないようだが…)。一方のリンにはフー(筧利夫)とランファン(黒島結菜)など、身を呈して王を守ろうとする存在がおり、本作でのフーとランファンの忠誠心に心が揺さぶられる。

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