ジャックやバルボッサがアトラクションに登場!?「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの原典「カリブの海賊」を振り返る
『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』(03)と『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』(06)に続いて、「金曜ロードショー」では『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(07)が放送。そんな「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズは現在までに全5作が製作され、新作も企画中だとか。同シリーズといえば、ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」を映画化したというのは有名な話。そこで今回、改めてこの原典を振り返ってみたいと思う。
“カリブの海賊”たちが暴れ回った時代が楽しめるアトラクション!
カリブの海賊は、“創造主”ウォルト・ディズニーが設計に携わった最後のアトラクションと言われており、彼の死から3か月後にお披露目されたという。17~19世紀に海を荒らし回った海賊たちの史実をモデルにしており、アメリカのカリフォルニア州アナハイムの本家ディズニーランドのほか、フロリダ州オーランドのマジック・キングダム、東京、パリ、上海にも設置されている。本稿では、おもに東京ディズニーランドのカリブの海賊について言及していく。
ゲストがボート型のライドに乗り込み、屋内に建てられたアトラクションを進むカリブの海賊。薄暗い洞窟や海賊船の脇を通り抜け、海賊たちに襲われている町の様子をテーマ曲「ヨー・ホー~パイレーツ・ライフ・フォー・ミー~」の軽快なメロディを聞きながら追っていく設定だ。海賊たち人間のキャラクターにはオーディオ・アニマトロニクスが使用されており、銃を撃ったり剣を振り回したりするほか、酒を飲んで酔っぱらっていたり、女性を追いかけ回したり(逆に追いかけ回されたり)と様々なリアリティある豊かな動作で楽しませてくれる。また、一度に20名がボートに乗船できることから回転率が高く、パーク内が混雑していても比較的スムーズに参加できると言われている。
アトラクションの世界観を映画で!
映画シリーズにはこのアトラクションを再現したシーンも登場。第1作『~呪われた海賊たち』のキーとなる“アステカの金貨”には、1枚でも盗んだ者に対して不死身の身体になる代わりにいくら酒を飲んでも酔えず、食べ物は舌の上で灰になってしまうという生きる楽しみをすべて奪ってしまう呪いがかけられている。アトラクション内にも山のように積まれた金貨の上で立ち尽くす骸骨になった海賊の姿が確認でき、映画のアイデアになったと考えられる。また、ポート・ロイヤルで海軍に捕まった主人公のジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)ら海賊たちが牢屋の格子の間から骨を出して、鍵束を咥えたイヌを呼ぶシーンがあるが、こちらも似た場面がアトラクションに登場する。