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『ウィッシュ』サウンドトラック収録の全8曲を徹底解説!日米キャストはどのように歌う?

コラム

『ウィッシュ』サウンドトラック収録の全8曲を徹底解説!日米キャストはどのように歌う?

ディズニー100周年の記念作『ウィッシュ』から全8曲を解説!

1.「ようこそ!ロサス王国へ」by アリアナ・デボーズ&キャスト/ 生田絵梨花&キャスト

映画のオープニングを飾るのは、主人公アーシャがメインで歌う陽気なナンバー。アーシャがフラメンコを取り入れたダンスを踊りながら、ロサス王国の街を案内する。まさしく導入部に相応しいアップリフティングなメロディと軽快なリズムに乗せて、映画への期待を募らせる。ソングライティングを手掛けたマイケルズは、「『アナと雪の女王』(“生まれてはじめて”)のようなディズニーのウェルカムソングは、ずっと私のお気に入りでした」と、オープニング曲への思い入れを語っている。

英語版を歌うデボーズは、さすが「ハミルトン」などでブロードウェイの舞台にも立ってきたミュージカル女優。生き生きとした歌唱で、活気あふれるロサス王国の様子と描いてみせる。一方、日本語版の生田も、多数のミュージカル経験の持ち主。多彩な声色と表現力で「だってここはロサス、あなたの願いが叶う魔法の国」と歌い上げ、『ウィッシュ』のマジカルな世界へと導いてくれる。

2.「輝く願い」by クリス・パイン&アリアナ・デボーズ/ 福山雅治&生田絵梨花

ロサス王国の人々の“願い”を大切に守ろうとするマグニフィコ王と、人々の幸せを”願う”アーシャとの気持ちが重なる、美しいシーンで歌われる、本作中における唯一のデュエットソング。流れるようなメロディに乗せて、ムーディに優しく歌われる。両者共に“願い”について歌っているのだが、マグニフィコ王が信念を込めて歌い上げる様子は、すでに不吉な予感も…。

英語版でマグニフィコ王の吹替を担当した、「スター・トレック」シリーズや「ワンダーウーマン」シリーズで知られるクリス・パインは、以前にもスティーヴン・ソンドハイムが音楽を担当したディズニー映画『イン・トゥ・ザ・ウッズ』(14)でも歌を披露していたが、本作でミュージカルに再挑戦。見事な歌声で多くのファンを魅了している。日本語版の福山雅治も、もちろんすばらしい歌声を聴かせてくれるが、ロサスの王様としての堂々とした貫禄が特筆ものだ。生田とのデュエットは、終盤に向かってどんどん盛り上がり、綿密に練られたハーモニーで圧倒する。

アーシャは王に100歳になる祖父の願いを叶えてもらおうとする
アーシャは王に100歳になる祖父の願いを叶えてもらおうとする[c] 2023 Disney. All Rights Reserved.

3.「ウィッシュ〜この願い〜」by アリアナ・デボーズ/ 生田絵梨花

映画に先駆けてシングルとして発表された時点から、ディズニー100周年に相応しいと絶賛されていたナンバー。ディズニー音楽の長い歴史を感じさせると同時に、現代らしさも忍ばせる。アーシャの“願い”が星に届いて奇跡を起こす、印象的なシーンで登場。様々な感情に揺れながらも、“みんなの願い”を取り戻したいと強い想いをもち、最終的には意を決してパワフルに歌われる。

英語と日本語のどちらのバージョンも力強い歌唱に圧倒されるが、英語版では、芯の強さを窺わせながらも、優しく労わるように歌われる。一方の日本版では、強さの中に覗く透明感が耳をひく。「この願い〜」と繰り返されるフレーズは、映画館を出てからもずっと耳に残るはず。本国ディズニーのスタッフも驚愕し太鼓判を押したという彼女の美声には、胸が躍らずにいられない。同曲に関して生田はこう語っている。「とてもエモーショナルで力強さを感じると共に、祈りのような優しさ、柔らかさ、迷いみたいなところも感じられ、すごくいろいろな要素が入っていてドラマティックな楽曲です。地を踏みしめて、空の星まで届くような伸びやかな力強さになったらいいなと思いながら収録しました」。


スターと出会ったアーシャ
スターと出会ったアーシャ[c] 2023 Disney. All Rights Reserved.
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